9月のおいしい時間＊札幌＆北海道の食情報(3ページ目)

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千軒そばとスルメ塩辛
千軒そば屋　From：福島町

9月1日、道南にある福島町千軒地区に行ってきました。福島町は千代の富士（九重親方）の出身地として有名ですね。今回の旅の目的は「蕎麦」と「松前神楽」。

▲ボリューム満点！蕎麦の実入りおにぎりの米も、千軒産

まずは、腹ごしらえから。地区名を取り「千軒そば」と名づけられた蕎麦は、地域の農家さんが有機栽培で育て、自分たちで打っている十割蕎麦。サービスも農家さんや地元のお母さん達が担当しています。機械切りなせいか、十割らしさはないのですが、つるりなめらかな食感。風味はじっくり自然乾燥しただけあって、１年前に収穫したとは思えないほど。これは、10月の新そばが楽しみ♪

そしてもう１つの楽しみが、蕎麦畑の中で奏上される「松前神楽」。満開の真っ白な花に囲まれ、五穀豊穣と平和を祈って奏でる笛や太鼓の音と、優美な舞。この日は青空だったこともあり、それはそれは美しい光景でした。

▲蕎麦の雲の上に浮かぶ天女のよう

松前神楽は300年以上の歴史を持ち、松前藩の奨励を受けて領地内に伝わったそうです。演目が終わるたび、「ようそろう！」の声がかかるのですが、 これは松前藩主がかけた言葉「良き候」からとったものだといわれ、「よくできました」という意味らしいです。

▲一番左がスルメの塩辛。ふかしたジャガイモをバター＆塩辛で食べると最高！

会場で振舞われた郷土料理の中に、見慣れぬものを発見。「スルメの塩辛」。普通の塩辛は生のイカをイカゴロと一緒に塩漬けしたものですが、これは干したイカ＝スルメでつくった塩辛。どうつくっているのかは不明ですが、ゴロが入っていないので、塩辛が苦手な人にもおすすめです。スルメでつくったピリ辛の三升漬けもあり、さすがはスルメの生産量日本一の町！

幻想的でちょっと厳かでもあって、歴史の古い道南ならでは。わざわざ行って良かった。例年9月頭の土曜日にやっているようなので、機会があればぜひ。

また、千軒地区は隠れキリシタンや松前藩主が通った殿様街道、ゴールドラッシュにも沸いたことのある歴史あるところ。紅葉の穴場（例年10月下旬）としても有名なので、新蕎麦とあわせて楽しむのもいいですね。

【DATA】千軒そば屋
福島町千軒 ｜TEL0139-47-2772
※営業は水・木・土・日曜の11時30分～14時30分の限定営業なので、ご注意を。

【関連サイト】
・千軒そば（From：読売新聞「恵みの大地」～ガイドが連載中）
・千軒見聞ろぐ
千軒地区の情報はこちらへ。風景写真に癒されます。
・北海道福島町のＨＰ