北海道の旅の楽しみは露天風呂!

北海道の旅の魅力……それは雄大な山並みや心を癒す湖の風光明媚な風景、そしてカニ、イクラ、ウニ、鮭など新鮮な魚貝類や札幌ラーメン、ジンギスカンといった北海道ならではの味覚はもちろんのこと、道内各地で豊富に湧出する温泉の魅力を抜きにして語ることはできないでしょう。

特に、原生林や海、湖を眺めながら温泉を楽しむことができるワイルドな露天風呂は、一度訪れたら深みにはまることは請け合いです。数ある北海道の温泉の中で、今回はタオル一つあれば入浴できる「無料の露天風呂」を紹介します。
 

からまつの湯 (中標津町)

道東の中標津町にある秘湯、養老牛(ようろううし)温泉。ここから約1.5km奥に入ったパウシベツ渓流の脇に、無料の露天風呂「からまつの湯」があります。
ここの脱衣室の小屋が地元で産出されるからまつ材を使って立てられていることから「からまつの湯」と呼ばれるようになったとか。
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からまつの湯

この露天風呂は地元の方々によって管理されているとのことで、川の石で囲われた湯船の底は玉砂利も敷かれており、宿屋の露天風呂としても充分通用するレベルです。

ただ、こちらは混浴の温泉ですが水着着用での入浴ができませんので、女性の方は体に巻くバスタオルが必要ですね。

自噴している無色透明の食塩泉は約80度と高温で、川の水で温度調整しながら入ります。川のせせらぎや野鳥のさえずりを聞きながら野趣あふれる湯船にゆったりと浸かっていれば、時間が経つのも忘れてしまいそうになりますよ。

住所:中標津町養老牛国有林  
問合せ先:中標津町 観光協会 0153-73-3111
 

冬期限定!しかりべつ湖コタンの氷上露天風呂 (鹿追町)

「凍った湖上の露天風呂で温泉を満喫!」こんな話をすれば、まず北海道外の方々は「え~、うそ!」って思うかも知れませんね。

標高810m、北海道では最も高い場所にある「天空の湖」然別湖。ここでは湖が凍結するほど厳しい寒さが続く冬の期間、凍った湖上にアイスロッジ、アイスバー、アイスシアター、アイスチャペルなどすべて氷で作られた氷の村「しかりべつ湖コタン」が出現します。そしてそれら施設の中で最も人気なのが、この氷上露天風呂です。
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然別湖の氷結した湖面に露天風呂が出現!

世界でも他に類を見ない氷の上の露天風呂、お湯は湖畔のホテルからパイプで引き込まれた名湯・然別湖畔温泉で、氷の脱衣室やトイレも完備しています。水着を着用して入浴できますので、氷点下の「ちょっと寒い(笑)」気温を我慢すれば女性の皆さんでも楽しんでいただけます。

大雪山系の雄大な山々に囲まれた湖のまん中で、雪原を見渡しながら露天風呂に浸る……こんな冬の北海道でしかできないダイナミックな「異世界体験」、皆さんもぜひチャレンジしてみませんか?

住所:鹿追町然別湖畔  
問合せ先:然別湖ネイチャーセンター 0156-67-2301
ホームページ:しかりべつ湖コタン
 

吹上露天の湯 (上富良野町)

無料の露天風呂と言えば、森の中や渓流脇に自噴している湯壺に浸かるという何やら「秘湯」めいたイメージが強いものですが、ラベンダーの町・上富良野町から十勝岳に向かう途中にあるここ「吹上露天の湯」は知名度も高く、休日はけっこう混み合う「メジャーな無料露天風呂」です。

それもそのはず。かつてTVドラマ「北の国から」で宮沢りえさんが入浴したということで一躍有名になり、温泉マニアだけでなく「りえファン」たちが各地から訪れるようになったとのこと。私が取材に訪れた時も休日ということもあったからでしょうか、ワイルドな岩作りの浴槽内には多くの水着姿の入浴客の姿が。皆さん、まるでリゾート地のプールに入っているような雰囲気で温泉を楽しんでいました。
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リゾート地のプールのような賑わいの吹上露天の湯

かつて温泉宿であった場所を町が「吹上憩いの広場」として整備したという事で、広い駐車場や簡易トイレは完備されていますが、脱衣室はないので車内で着替えなければなりません。

露天風呂の脇を流れる渓流は、十勝岳からの爽やかなエネルギーを運んできてくれています。「北の国から」の登場人物達が入った温泉に浸かり、物語の中で描かれた「北の大地」に思いを馳せる……こんな楽しみも旅の醍醐味の一つと言えるでしょうね。

住所:上富良野町吹上温泉  
問合せ先:上富良野町役場 0167-45-3121
 

三段の湯 (斜里町)

まだまだ手つかずの自然が残されている北海道内の数少ない聖域の一つで、2007年には世界遺産の仲間入りをした知床。ここの中心の町・ウトロから知床五湖に行く途中、羅臼岳の登山口には温泉マニア垂涎の秘湯・岩尾別温泉があります。

こちらの一軒宿「ホテル地の涯(はて)」の玄関脇から奥の散策路沿いを少し入った所にあるのが、滝状のユニークな露天風呂「三段の湯」です。
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知床のホテル地の涯(はて)にある三段の湯

ここのお湯はホテルからパイプを通じて流しているので、泉質は岩尾別温泉源泉と同じ弱食塩泉。硫黄層が川の流れでえぐられて出来たという三段の湯壺は、高温の上段、中温の中段、低温の下段と場所によって違う温度の入浴が楽しめます。

私が取材で訪れたのは秋も紅葉の盛り。真っ赤に燃えた原生林に囲まれてワイルドな湯の滝壺に身をゆだねる……名湯と風景を合わせた「究極の露天風呂」を心から楽しむことができました。

なお、当ホテルの営業及び三段の湯は5月から10月までの期間に限られ、冬期間は休業します。また、脱衣室等の施設はありませんので、着替えや入浴中の貴重品管理は注意が必要です。

住所:斜里町岩尾別温泉  
問合せ先:ホテル地の涯(はて)  0152-24-2331
ホームページ:岩尾別温泉 ホテル地の涯 
 

水無海浜温泉 (函館市)

干潮になると姿を現すという世にも珍しい「海中の温泉」が函館にある……温泉・秘湯マニアである筆者にとってかくも「おいしい」話を聞き、期待に胸を膨らませながらいそいそと現地取材に赴きました。

道南の森町から亀田半島海岸沿いを車で走ること約1時間半、恵山岬先端にあるホテル「恵風(けいぷ)」脇を下った浜辺の一角に「幻の露天風呂・水無浜温泉」がありました。一見海水を溜めた岩のプールのようですが、水着に着替えて恐る恐る入ってみると……
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干潮の時に海中から現れる水無海浜温泉

う~ん、確かにこれは温泉、海中の岩の間からお湯が湧きだしています。寄せては返す太平洋の波の音を聞きながら磯の香りの強い湯船に身を沈めていると、湯の中には昆布がただよっており、眼前の岩には磯蟹たちがせわしげに動き回っています。

何とも不思議な入浴体験……まるで竜宮城の露天風呂でおもてなしを受けているかのような感覚に見舞われました。たださすがは「幻の露天風呂」、ここの温泉に入浴する為には何点か条件が必要となります。

まず、一般の方々も海水浴を楽しむ公共のエリアですので、水着は着用のこと。着替えは男女別の脱衣室があるので問題はないでしょう。第2は入浴時間。干潮時でなければ温泉は水没状態にあるので、午前の7時前後、昼は12時あたり、そして夜の20時付近と入浴可能な時間は限られています

干潮の時間は季節によって変わるので、管轄の役所かホテルで確認しておく方が確実でしょう。そして最後は天候。当然のことながら悪天候や時化の時は入浴どころか浜に近づく事も危険ですよ。

住所:函館市恵山岬町61-2 ※左記はホテル恵風の住所になります。
問合せ先:函館市役所椴法華(とどほっけ)支所 0138-86-2111
ホームページ:http://www.hakobura.jp/db/db-onsen/2008/11/post.html
 

臼別(うすべつ)温泉 湯とぴあ臼別 (せたな町)

無料の露天風呂とはいえ、開湯は江戸の寛政年間と言われている北海道では超老舗の温泉、「湯とぴあ臼別」。道南のせたな町にあるこの温泉はかつて温泉宿として営業していた施設を町が日帰り入浴施設「湯とぴあ臼別」として再開させたということで、ログハウスの小屋には男女別の脱衣室と半露天の内湯が完備。また開放的な露天風呂も板仕切りがあるので、女性の方も安心して入浴できます。
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男女別に仕切られている露天風呂

お湯は白濁した「含石膏-食塩泉」の源泉掛け流しで、渓流沿いにある「山間の秘湯」の雰囲気も満点。

筆者が取材に行ったのは新緑の爽やかな季節でした。主要道路から入り込んだ場所にもかかわらず、そこには地元の方やドライブ帰りの観光客、また駐車場に泊まり込んでいるキャンパーなどけっこうなたくさんの方々が入浴を楽しんでいました。

彼らによれば、新緑の頃も良いが、紅葉の季節は圧巻だとのこと。「それなら次回は、紅葉の臼別温泉を!」と心に決め、帰路についた次第です。なお、無料温泉として紹介しましたが、当施設は清掃協力金として100円が徴収されます。名湯を今後末長く残していく為に、皆さんぜひご協力下さいね!
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山あいの自然に囲まれた臼別温泉 湯とぴあ

営業期間 4月-11月
住所:せたな町大成区平浜691
問合せ先:せたな町大成総合支所 01398-4-5511
ホームページ http://www.town.setana.lg.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=4
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