前回、マイルを効率よく貯める方法1でさまざまなポイントを紹介してきましたが、今回はさらに5項目について説明したいと思います。
■マイルあたりの単価を計算する
マイレージをうまく活用するにはまず「マイル単価」という発想を身につけることでしょう。マイル単価をどのくらいにするかは個々の価値観にもよりますが、1マイル2~2.5円程度というのがひとつの相場となっているようです。
自分の利用するフライトで獲得するマイル数を航空券の代金で割ることで1マイルあたりのコストが判明しますし、無料航空券を利用する場合も必要マイル数にマイル単価をかけることで、どこで使うべきなのか判断しやすくなります。
たとえば東京からニューヨークまでエコノミークラスで行く場合、閑散期であればエコノミークラスは3万円台で格安航空券が売られていますが、ビジネスクラスではディスカウントでも35万円以上、ファーストクラスなら120万円以上かかります。
ところが無料航空券の必要マイル数でみるとエコノミークラスとファーストクラスをくらべると2倍程度の開きしかありません(JALマイレージバンクの場合、エコノミークラスが5万マイル、ファーストクラスが11万マイル)。その場合、当然のことながらファーストクラスを利用したほうがトクだということになります。
同様に、マイレージでは長距離路線で貯め、短距離路線で使うのが有利、という鉄則があります。航空券は長距離になるほど高くなるが、距離に正確に比例しているわけではありません。
成田からニューヨークやロサンゼルスへの格安航空券が、はるかに距離の近い成田から香港よりも安くなるケースすら少なくありません。いっぽう無料航空券に必要なマイル数をみてみると日本から香港までのマイル数は北米までのマイル数の33~40%程度にすぎないのです。
■アライアンスなどの提携関係をきちんと把握する
たとえばスターアライアンスの提携を活用すればシンガポール航空でヨーロッパに飛び、ユナイテッド航空のマイレージプラスに貯め、特典航空券は全日空で中国へ、といった使い方も可能になります。
またエアインディアに格安航空券で乗る際にはエールフランスのフリークエンスプラスにマイルが加算できる、ということなど提携関係の中にはあまり知られていないものがあるので飛行機に乗る場合は必ずどこのマイルに加算できるのかチェックしたほうがよいでしょう。
日本に乗り入れているすべての航空会社のマイレージがどこに加算できるかについては格安航空券&ホテルガイドの中にある「マイレージプログラムガイド」が参考になります。
■無料航空券の座席を確保する方法
無料航空券に関してよく語られるのが「座席がとれない」という声。
ピーク時の特典航空券は激戦となるので約11か月の予約受付と同時に「チケットぴあ」的に電話をかけまくるもしくはオンラインで予約するのが一番確実です。
ちなみに無料航空券用の座席枠はそのフライトの中でも最も予約の優先順位が低いといわれています。タダで乗せるのですから当たり前といえば当たり前なのですが。
この特典枠というのは一便あたりの収益を最大にするための座席管理システムに路線担当者による細かい調整を加えているため、特典用の枠は随時変動しています。
そのため、出発日が近づくと10か月前にもとれなかった無料航空券の枠が空きだすこともありえるので最後まであきらめずにまめに残席を確認する(航空会社によってはキャンセル待ちも可能)ことが肝心です。
今年のゴールデンウィークも5月5日の上海発成田行きの全日空のビジネスクラスに空きがありましたよ。4月末の時点で。