旅館/中国・四国の宿・旅館

瀬戸内の「隠れ島」からの招待状(2ページ目)

リムジンクルーザーで行く隠れ島。至福の隠れ家に泊まれるのは一日4組。暗喩として神話の世界が隠された「海の道」の謎解きの旅へ。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

海風が通り抜けるプライベートリゾート。

「市寸(イチキ)」
ドングリの木が日差しを遮ってくれる。露天風呂も付いた「市寸(イチキ)」。

どの部屋に入ってもまず目に飛び込んでくるのが、大きな窓。そしてオープンデッキ越しに広がる瀬戸内の海。ウッドデッキに腰掛け、日がな海風に吹かれていたい。都会では決して味わえないそんな贅沢を味わえる。
時々、弓削島から定期船が入ってくる。ヴィラで働く皆さんは隣の弓削島から通っている。料理の素材を持ち寄ってくれるのはもちろん、窓を磨き上げてくれているのも弓削島のお母さんたち。私は余りに透き通っているので、思わず窓に額をぶつけてしまった。

「奥津(オキツ)」
テラスから芸予諸島を一望するソファが一番の売りの「奥津(オキツ)」。オールフリーの冷蔵庫からドリンクを持ち出したい。
気になる宿泊料だが、送迎クルーザー込みで一人7万円と考えておくとよいだろう。高過ぎると思われる方や、その額ならいろいろわがままも言えるだろうと思ってしまう方には大変申し訳ないができれば遠慮しておいたほうがよい。私もこの島に時々隠れにくる皆さんのうらみを買いたくない。「孤島にたった4組の手作りサービス」。生意気かもしれないが、その価値や意味のわかる方だけに訪れていただきたい。そんな隠れ島なのである。

ヴィラ風の音の朝食
いたってシンプルな朝食。ただし、一品一品手作りで、量も適当。目覚めのジュースがおいしい。
夕食は、前半はわりとオーソドックスな懐石風。旬の素材がかわいらしく前菜に盛られてくる。メニューはだんだんと豪快になっていき、サプライズな漁師料理も登場する。地元産サザエや魚介の石焼きや、夏なら岩牡蠣!
ワインでもよいが、ここは辛口の地酒がおすすめだ。
そして、実はこの小さなリゾートの本領は、「翌日」にある。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます