「できるだけ安く温泉旅館に泊まりたい!」
誰もがそう思います。
でも、旅館は、ホテルや飛行機と違って、安くなればお得とは限らないのが難しいところ。
ホテルの場合は、安くなっても客室条件は明示されているので安心です。しかし、旅館の場合、安くなるには多くの理由があり、安くなると思ったら内容まで落ちていたという笑えない話もあるのです。もちろん、旅館も悪気があって内容を変えているわけではないのですが、そのカラクリに関する情報が少ないのが現状です。(メルマガでは時々ご紹介しています)
そこで「旅館のあれこれ裏事情」第2講座は、「旅館料金のカラクリ」基礎編です。(第1講座「旅館の変遷」はこちら


【1時限目】1泊2食制の罠
私たちが旅館や民宿に泊まるとき慣れ親しんだ「一人当り1泊2食」。わかりやすいのですが、実はこんな罠があります。
第一に、安くなるのは「部屋と食事」のランクが落ちるからというケースがあること。それも、部屋だけ、食事だけではなく、両方いっぺんに落ちる場合が多いのです。季節や曜日によっても料金は変動するのですが、あなたが買おうとしているのは季節・曜日変動の安さですか、それとも内容による安さですか。宿泊プランといってもこのどちらで安くなっているのかおわかりですか。部屋料・食事料などと分かれていない料金を見るだけでは判断できないリスクがあるのです。
第二には、「土曜日では一人旅はもちろん2名一室でも断わられる」場合があります。旅館料金は「室料」という表示がなく、一部屋当りの利用者数によって料金が変わります。一部屋にたくさん入れば(消防法上は2畳に1名の定員)、一人当りは安くなります。これもややこしいですよね。大人4名に子供5名で2部屋使う時、大人一人当りはいくらでしょう。答えは「大人2名か3名なのか、ケースバイケース。旅館にしかわからない」が正解。
夏休みは、安い単価でもファミリーを歓迎します。それは一室にたくさん入ってくれるから(冷蔵庫などの売上は伸びませんが)。たとえ一人当たりが安くなっても「一室当りの収益」は増えるからです。その一方、土曜日やオンシーズンは「1名や2名はお断り」という宿も多くなってしまうのです。
こう言うと、旅館が儲け主義のように思われるかもしれませんが、実は多くの旅館が赤字ぎりぎりです。なぜなら、それでも年々需要が「土曜や祝日にばかり集中し、2名一室の希望ばかりで、一番安い部屋と食事を選ばれる」からです。これが平日なら「同じ料金で、一番良い部屋に一番良い料理を出してあげるのに」と思う旅館も多いはず。それだけ、需要の偏り・集中が顕著になってきているのです。
しかし、「平日だってそんなに土曜と料金変わらないよ」と思われる方もいるかもしれません。