■夏を乗り切るパワーフード
ここ10年ほどで急速に全国区になった夏の味覚が岩牡蠣(いわがき)です。大きな岩牡蠣(15センチ以上)は海中で10年~20年間ひっそりと育ち、驚異的な量のグリコーゲン・ミネラル・ビタミンを蓄えたパワーフードです。
1個食べれば、口中に広がる独特な渋みと濃厚なまったり感で、「これがカキ?」と感動すること間違い無しです。2個目を頂くと、それはもう、これ以上食べても私は大丈夫だろうかと思うほどの強烈な満足感が押し寄せます。そして、3つ目は・・・よほどのカキ好きでも2個に留めておくことをお薦めします。
今回は越前三国港の献上越前ガニで有名な田島魚問屋さんから、巨大な岩ガキを送ってもらいました。写真の中にレモンが写っているので、その大きさがわかると思います。15センチを優に超す巨大な殻に守られたカキは最低でも10年、ものによっては20年もの年輪を刻んでいます。
■コツは貝柱の位置を知ること
私は学生の頃にレストランの厨房でカキ開けをしこたま経験したので、軍手をしないで開けていますが、必ず軍手をして下さい。殻で必ず手を切ります。
カキの平らな面を上にして、蝶つがいを手前にしてまな板に置きます。もちろん、手で持ってもいいですが、重いのでまな板に置く方がやりやすいです。
※私は写りが良いように手で持っています。
カキの上から3分の1くらいの右側に貝柱があります。そこに貝開けを差し込みます。コツは10割の力ではなく、7割くらいの力でじわじわ刺し込むことです。力任せにやると、カキの身を傷つけますし、何よりも自分の手を怪我します。
貝開けを左右にこじ入れる感じで、カキの殻の間に差し込んでいき、中の貝柱を傷つけたら、貝開けをねじり、テコの原理で殻を開けます。この段階で一気に開けるのではなく、口の空いた部分から中をのぞき、貝柱に留めの一撃を入れ、きれいに殻を開きます。
上手に出来れば、ほとんど貝殻が中に入りません。慣れないと、どうしても殻の破片が中に入りますが、それは流水で流せばOKです。ただ、出来るだけ洗わないほうが、風味が強いのは言うまでもありません。多少の殻を食べたからってどうっていうことはありません。
いよいよ、岩牡蠣を堪能する>>