いよいよ頂きます。
和辛子は粉を準備して自分でときます。こねた後は器を裏返しにしておきます。また、山椒や七味もお好みで合います。
先ずは出汁を一口飲みます。『うう うまい。』大人の男の辛口です。甘みは少し入った日本酒のかすかなものだけです。複雑に絡み合う素材が生み出した旨味が口一杯に広がります。何と言うか『こんなおでんが私は食べたかった!』と納得の味です。タコは箸で切れるほど柔らかいですが、塩を使わないでひたすら揉んだ肉の旨味がしっかりと残っています。近江牛のスジははらりと口の中で溶けていきます。鯨は鯨で各部位が主張を続け、脂部分のゼラチンはなんとも言い様の無い食感になっています。こんなうまい3種類の味わいを染み込ませた卵と大根とこんにゃくが不味いはずがありません。
後はひたすら好きな種を頂くだけです。
最後にひとつ楽しみがあります。残った汁を漉してご飯を炊きます。いわゆる茶飯です。これがまたうまいのなんのって。様々な素材の旨味を凝縮したご飯は最高です。大の男が一日半を費やしたおでんは最高のもてなし料理になります。
■ お取り寄せData ■
タコ 茨城県大洗町の 近海鮮魚 魚忠さん
電話番号 029-267-5101
通常は茹でダコなので、生を希望の場合は電話で確かめてください。漁の具合によりますが、250円~300円/100gです。魚忠さんはアンコウで有名な地物を専門に扱うぴか一の魚屋さんです。
近江牛のスジ 滋賀県の 近江牛 岡喜本店さん
電話番号 0748-57-0568
今回は特別に本企画のためにスジを提供いただきました。もちろん、業務用には販売しています。一般販売しているのはすき焼きやステーキ用の近江牛です。
太地の鯨 和歌山県の 〆谷商店さん
電話番号 0735-59-6003
鯨の品揃えでは日本一と言っても過言ではありません。いろいろな鯨の部位を買うことが出来ます。
調味料は醤油(広島の岡本醤油醸造場)、塩はシベリア岩塩(神奈川のジャパン アンド ビギン)、酒は12年もの古酒(千葉の木戸泉酒造)、鰹節は本枯れ仕上節の血合い抜き(東京の鰹節問屋タイコウ)でした。
以上のお店の商品はうまいもんドットコムでも購入できます。最高の食材を使えば、多少の腕の良し悪しはカバーされてしまいます。また、お時間が無くておでんを作れないけど、美味しいおでんを食べたい方はうまいもんドットコムのキーワード検索で はるわか と入力して下さい。京のおでん はる若 の特製おでんのだしはピカイチです。