■ 天然トラフグに勝るものなし ■
『ふく』と言えば下関 それも天然トラフグに勝るものはありません。
これを有名店で食すとなると、1人あたり、お財布に最低でも万札を3枚くらいは入れておかないと不安です。となりますと、悲しいことに天然トラフグを堪能することは一般人にとってはかなわぬ夢なのです。
でもやっぱり食べてみたい方には、今回ご紹介する『天然とらふぐ身欠』が超お奨めです。
猛毒のふぐを調理するなんて・・・と思われる方も多いでしょうが、こちらの身欠はちゃんと難しい処理を済ませたものですから安心です。ところが、生で届く裸になったトラフグと皮はさらに手間を掛けないと、美味しく召し上がることはできません。今回は写真を交えて、トラフグをキク盛にするまでをレポートいたします。是非、挑戦してください。
■ まずは基本の三枚おろし ■
先ずふぐの頭部分と胴体部分を切り離します。
次は身を三枚おろしにします。この時注意することは、骨にたっぷりと肉を残すことです。特にうぐいす部分(肛門近くの円錐形の身)は必ず骨側に残します。
三枚におろした身をよく見ると白っぽい薄皮がついていますので、それをへぎ取ります。薄皮面をまな板側にして、尾の方から頭に向けて刺身包丁で薄く引き切ります。切り終った時にまな板に皮が残るイメージです。
この皮は後で湯引きして食べますから、多少、厚くなっても気にする必要はありません。ふぐの身はふっくらしているので、一度では薄皮を取りきれませんので、今度は横にして残りの薄皮をへぎとります。
次にふぐの身を同じ厚さになるように二枚に切り分けます。
※ 最終的には一匹の身欠から4枚の刺身用のさくが取れることになります。今回のふぐは700gサイズでしたが、それが刺身のさく部分の完成品で180gとなりました。この量は4人前の刺しになります。4枚のさくは布巾で包んで冷蔵庫で寝かしておきます。
次に肉がたっぷりと付いた背骨をちり用または焼き用に大き目のぶつ切りにします。また、かえる(かまの部分)・くちばし・頭も食べやすいサイズにぶつ切りにします。
大きな鍋にお湯を沸かし、ボウルには氷水を用意します。お湯に少量の塩を入れてから、皮と薄皮を湯引きにします。まとめてお湯に入れるのではなく、一枚一枚丁寧に処理します。火を入れ過ぎるとせっかくの皮が台無しになるので、ここは慎重に。
基本は皮が透明になったら取り出して氷水にとって冷やします。冷えたら布巾またはペーパータオルで水を切って、冷蔵庫で保管します。
薬味を準備します。基本はあさつきともみじおろしです。ここはこだわってもみじおろしも自分で作って下さい。市販の防腐剤タップリのもみじおろしは頂けません。もちろん、美味しいポン酢は必須です。ここでケチっては駄目です。
準備ができたら、いよいよふぐ刺しに挑戦>>