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歯ごたえ十分の地鶏の鍋を食す 壱岐の郷土鍋 地鶏のひきとおし

冬といえば鍋です。全国各地に様々な伝統的鍋がありますが、メジャーな鍋は食べ飽きたという方に、ちょっと変わった鳥なべをご紹介します。

執筆者:萩原 章史

冬といえば鍋です。全国各地に様々な伝統的鍋がありますが、メジャーな鍋は食べ飽きたという方に、ちょっと変わった鳥なべをご紹介します。少し甘めですが、食べてみるとこれがなかなかのお味です。



九州で鶏鍋と言えば博多の水炊きが定番です。ところがどっこい、こんな味の鍋も有ったのです。鍋の詳細レポートは後でご報告させて頂くとして、まずは壱岐の地鶏料理の由来を説明します。

壱岐はご存知のとおり玄海灘に浮かぶ孤島です。昔は交通の便も悪く、食材も限られていたので、出来るだけ島の中で色々なものを自給自足しようとしていました。
この地鶏はその最たるもので、各家庭で地鶏を飼い、晴れの日や来客へのもてなし料理に使っていました。放し飼いでのびのびと育った地どりは、タフな食感と豊かな味わいから、やはり対馬地どり系統の力強い血が流れていると思います。

今回ご紹介する地鶏のひきとおしの『ひきとおし』の意味は、大切なお客様を玄関から奥のお座敷にひきとおして召し上がって頂くといういうのが語源のようです。全国の伝統的なもてなし料理が砂糖を使うの同様に、この料理は昔は贅沢だった砂糖をけっこう使っています。

■鳥鍋のセット■
さて説明はこれくらいにして、実際の鍋の紹介をします。この鍋は壱岐の平山旅館が運営している『壱岐もの屋』から取寄せました。セット内容は地鶏肉ともつ類・地鶏のつくね・自家菜園の無農薬野菜各種・潮豆腐・だし・そうめんです。



こんなセット構成ですから、鍋の仕上げに雑炊をしたければご飯と卵とネギを用意するくらいで、他には何も準備する必要はありません。手間いらずで便利なセットといえます。


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