迷ったらここだけは押さえておこう!ローマの観光スポット・名所10選!
バチカン市国の入口サン・ピエトロ大聖堂に立つ衛兵。ミケランジェロデザインの制服はを着て…。永遠の都ローマは見どころがぎっしり。どうまわるか?は悩むところですね |
イタリアの首都「永遠の都ローマ」には、見るべき歴史遺産がぎっしり。コロッセオ、スペイン階段、トレヴィの泉……有名どころだけでも手一杯なのに、知られざる名画を飾る教会があったり、貴重な歴史建造物があったり。犬も歩けば棒に当たる……ローマを歩けば貴重な歴史遺産に当たる!まずはどこに行くべきでしょう?!短い旅行日程なら、なおさら迷う!
ローマに来たらこれだけは行っておきたい、見ておくべき重要なスポットを10つご紹介します。
ダイジェストで見学しても「ローマに行ってきた!」ともれなく自慢できるポイントの高い10箇所。急げば1日、2日あれば余裕で周ることができます。
ローマらしさがわかりやすいのは、「ローマ帝国の遺跡に代表される・古代」と「バチカンの威光輝く・バロック」。2000年の歴史が宿る街・ローマを大きく二つに分けてご紹介します。穴場情報もあり!
ローマらしさ”がわかりやすい! 古代ローマ帝国時代を今に伝える観光スポット5選
ローマの建国は、紀元前753年。約2800年前の古代に、ローマ神話の軍神マルスと巫女シルヴィアの双子ロムルスとレムスのうち、ロムルスがローマを建国したと言われています。二人は、テヴェレ川を流れていたところをオオカミに助けられ、育てられたそう。オオカミは、ローマでは大事な動物。セリエAのA.S.ローマのキャラクターにもなっています。
双子の兄ロムルスが集落を作り、ローマの基礎となったのが「パラティーノの丘」。神殿ジュピターを祀った「カピトリーノの丘」やカエサルが市民政治を行った「フォロ・ロマーノ」、闘技場「コロッセオ」などが、古代ローマ時代の重要な遺跡。これらは2000年の時を経て、偉大な歴史を今に伝える歴史の証人のごとく、見事なカタチで遺されています。
歴史好きや古代ローマファンならずとも、ローマを訪れるならぜひ見ておきたい遺跡5つをピックアップ!古代ローマ観光1~4それぞれは至近距離、5のパンテオンは、スペイン階段やナヴォーナ広場がある旧市街エリアにあります。
古代ローマ観光.1 カンピドリオ広場からフォロ・ロマーノを一望する
現在はローマ市庁舎が置かれているカンピドーリオの広場へ。この広場の向こう側に壮大なローマ帝国の歴史地帯が広がる |
頂上の市庁舎前の「カンピドリオ広場」は、ミケランジェロの設計で、その美しさを見るだけでも価値大ですが、向かうは市庁舎の脇の展望スペース。そこから、古代ローマの遺跡を一望することができます。
もし時間がなくて、フォロ・ロマーノやコロッセオをじっくり見ることができなくても、一瞬で見学可能。時間がある古代ファンなら、カンピドリオ広場の「カピトリーニ美術館」へ。見応えありです。
古代ローマ観光. 2 フォロ・ロマーノ
ここをカエサルも歩いたのか~などと感動できるかどうかは想像力と興味次第ですかね |
フォロは、「フォーラム」の語源。フォロ・ロマーノは、古代ローマ帝国の政治・経済・宗教の中心地だった場所です。「カエサルの神殿」、「アントニヌスとファウスティーナの神殿」、「エミリアのバジリカ」の大理石の列柱や彫像など、2000年も前の遺跡がゴロゴロ。
カエサルをはじめ歴代皇帝が凱旋した「聖なる道」を歩けば、古代にタイムスリップ……。古代ファンには貴重な歴史の宝庫です。この遺跡の中で塩野七海著の「ローマ人の物語」シリーズを読んだりするなんて、過ごし方ができたらかなり贅沢ですね!
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■Foro Romano フォロ・ロマーノ
住所:Largo della Salara Vecchia 5/6
もしくは、Lungo via dei Fori Imperiali
TEL:+39 06 3996 7700
開:1月2日~2月15日 08.30 ~16.30
2月16日~3月15日 08.30~17:00
3月16日~3月最終土曜 08.30~17:30
3月最終日曜~8月31日 08.30~19:15
9月1日~30日 08:30~19:00
10月1日~10月最終土曜 08:30~18:30
10月最終日曜~12月31日 08:30~16:30
※最終入場は1時間前まで
休:12月25日/1月1日
入場料:フォロ・ローマノとコロッセオとパラティーノの丘共通12ユーロ(2日間有効)/毎月最初の日曜は無料
オンラインで事前予約購入(+2ユーロ)も可能
古代ローマ3 コロッセオ
外部のみ見学するだけでも十分その偉業は伝わりますが、やはり内部の構造を生で見ると圧倒されます! |
西暦80年に完成した巨大な闘技場。直径188メートル、周囲527メートル、高さ57メートルもあり、5万人もの観衆を収容できたと言われています。中に入らず、外観を見上げるだけでも人間の力ってスゴイ!と感動させられます。
「猛獣VS人間」や「人間VS人間」など、血なまぐさい決闘が行われていたコロッセオ内部には、猛獣の檻や、登場の際に使われたエレベーターシステムなど、複雑な構造も。遺跡として見学することができます。
キリスト教の時代に廃止されるまで、まさに読んで字のごとく。血沸き肉躍るイベントを開催し、ローマ市民を熱狂の渦に巻き込んでいた場所です。
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■Colosseo コロッセオ
住所:Piazza del Colosseo
TEL:+39 06 3996 7700
開:1月2日~2月15日 08.30 ~16.30
2月16日~3月15日 08.30~17:00
3月16日~3月最終土曜 08.30~17:30
3月最終日曜~8月31日 08.30~19:15
9月1日~30日 08:30~19:00
10月1日~10月最終土曜 08:30~18:30
10月最終日曜~12月31日 08:30~16:30
※最終入場は1時間前まで
休:12月25日/1月1日
入場料:フォロ・ローマノとコロッセオとパラティーノの丘共通12ユーロ(2日間有効)/毎月最初の日曜は無料
オンラインで事前予約購入(+2ユーロ)も可能
古代ローマ観光. 4 パラティーノの丘とチルコ・マッシモからの”ザ・ローマ”な絶景
パラティーノの丘への入口 |
コロッセオ、フォロ・ロマーノに隣接する「パラティーノの丘」は、ローマ皇帝たちの邸宅があった跡地。のちに有力貴族や政治家などが邸宅を建て、今でも壮大な邸宅の遺跡群を見学できます。
「パラティーノ」はイタリア語の邸宅「パラッツォ」の語源となったとも言われています。
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パラティーノの丘から古代競技場「チルコ・マッシモ」をはさんだ向かいの丘「アベンティーノの丘」、チルコ・マッシモ通りからのパラティーノの丘の眺めは、素晴らしい。いかにもローマらしいダイナミックな風景が広がります。
チルコ・マッシモ通りをテヴェレ川の方に降りれば、映画「ローマの休日」でおなじみの「真実の口」がある「サンタ・マリア・イン・コスメディアン教会」があります。
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住所:Via di S.Gregorio, 30
TEL:+39 06 3996 7700
開:1月2日~2月15日 08.30 ~16.30
2月16日~3月15日 08.30~17:00
3月16日~3月最終土曜 08.30~17:30
3月最終日曜~8月31日 08.30~19:15
9月1日~30日 08:30~19:00
10月1日~10月最終土曜 08:30~18:30
10月最終日曜~12月31日 08:30~16:30
※最終入場は1時間前まで
休:12月25日/1月1日
入場料:フォロ・ローマノとコロッセオとパラティーノの丘共通12ユーロ(2日間有効)/毎月最初の日曜は無料
オンラインで事前予約購入(+2ユーロ)も可能
古代ローマ観光. 5 パンテオン神殿
2000年もここに建っている神殿「パンテオン」。世界最古の現存する石造り建築 |
建築学上も稀に見る優れた構造で、内部は支えの柱を持たない完全な球型。直径、高さとも43.3メートルで、天井部に直径9メートルの天窓が開けられています。かつてはこの穴を通して神と交信していたとか。
7世紀頃にキリスト教会となり、かのラファエロのお墓もこの教会内部に置かれています。
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住所:Piazza della Rotonda
TEL:06-68300230
開館時間:8:30~19:30(日曜9:00~18:00/祝日9:00~13:00)
休:なし ※ミサのあるときは入場不可
入場料:無料
”永遠の都”の華やかさ! ローマを飾るバロック芸術の有名観光スポット5選
ローマ・バロックを代表する芸術のひとつ「トレヴィの泉」。ローマには至るところに街を彩る芸術品があふれています |
フィレンツェに続いて「ルネッサンス文化」の中心となった当時のローマには、ミケランジェロやラファエッロが呼ばれ、類稀なる芸術作品を遺しました。16世紀末の教皇シクストゥス5世の時代からは、バロック芸術が開花。街は、華やかで壮大なバロック様式で飾られました。巨匠ベルニーニは、ローマを代表するバロック芸術家です。
「ここの前で写真を撮りたい!」ローマを代表する華やかな芸術の名所を5つご紹介!
華やかバロックのローマ.1 サン・ピエトロ大聖堂
いつも世界中の信者で大賑わいのサン・ピエトロ大聖堂。その巨大さと荘厳さに圧倒されます |
サン・ピエトロ大聖堂は、古代ローマ時代、皇帝ネロにより”異教の罪”で迫害されたサン・ピエトロが逆さ十字に磔られた場所で、初めてキリスト教を認めた皇帝コンスタンティヌスによって、315年に造られたバジリカが基礎になっています。
16世紀初めに教皇ユリウス2世が、建築家ブラマンテに再建を依頼。ブラマンテの死後はミケランジェロに引き継がれ、最終的に1626年に完成しました。優美なクーポラを乗せた巨大な教会は、約400年経った今も変わらず威光を放ち、その偉業を伝えています。
教会内部は入ってまず、その荘厳さに圧倒されることでしょう。入り口のすぐ右にあるミケランジェロの作品「ピエタ」は必見。主祭壇前のサン・ピエトロの像は、足に触れてお祈りを捧げる人が後を絶たないため、すり減っています。主祭壇奥にはベルニーニ作の「サン・ピエトロの椅子」があります。
時間帯によっては入場までに長蛇の列ができますが、並んでも入る価値は大。朝イチか夕方が比較的入りやすいと言われています(日によってこの限りではありません)。宗教の祝日や日曜は入場制限がかかることもあるため、避けるのが無難。
※バチカン美術館にも行く予定なら、バチカン美術館→サン・ピエトロ大聖堂への裏道があり、比較的並ばずに済む裏技として知られています。システィーナ礼拝堂から最後の審判を背にして右側の出口から出ると、サン・ピエトロ大聖堂とクーポラへ直接アクセスが可能です。
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住所:Piazza San Pietro
TEL:06-69883731
開館時間:4月1日~9月30日 7:00~19:00(10月1日~3月31日~18:30)
休:なし ※ミサのあるときは入場不可
入場料:なし
華やかバロックのローマ.2 サン・ピエトロ広場
サン・ピエトロ大聖堂のクーポラからは、広場を一望。「聖母の手に抱かれるよう」に設計されているのがよくわかります |
284本もの列柱に支えられた回廊が周囲をめぐる広場内は、なんと30万人もの人々を収容できる大きさ。回廊の上には、歴代法王や聖人の彫像が140体並んでいます。オベリスクの両脇にある楕円形の印の上に建つと、回廊に並ぶ4列の柱が1列に見える不思議体験ができますよ。
ローマの路地に敷き詰められた石畳は、イタリア語で「サン・ピエトリーニ」と呼ばれていますが、これは、この広場全体に敷き詰められた石畳を「サン・ピエトリーニ」と呼んだことから始まっています。
華やかバロックのローマ.3 スペイン階段
階段を埋め尽くすのは、観光客。階段上からの眺めは爽快ですよ |
何と言っても映画「ローマの休日」でアン王女がジェラートを食べた、あのシーンの場所。この階段に何がある。っていうわけでもないですが、ローマに行くなら一度は訪れておきたいものです。ただし、現在は階段に座っての飲食は禁止されています。
周囲は、ブランド店が立ち並ぶコンドッティ通りやバブイーノ通りなど、ショッピングエリアが広がっています。「ポポロ広場」「ベネチア広場」「パンテオン」「トレヴィの泉」へも歩いてアクセスが可能。
華やかバロックのローマ.4 トレヴィの泉
かの有名なトレヴィの泉は街中に突然現れます |
古代ローマに建築された水道の改修を記念して募集した作品から選ばれた、建築家ニコラ・サルヴィの設計で、1762年に完成しました。古代ローマ時代、市内にいくつもあった各所の水道は、蛮族の侵入によって壊されてしまいましたが、バロック期に改修。その際、美しい彫刻で飾るのが流行したそうで、ローマにはトレヴィの泉始め、水を湛える美しい噴水彫刻が数多く見られます。
華やかバロックのローマ.5 ナヴォーナ広場
のんびりのどかなナヴォーナ広場。やっと噴水の修復が終わりました |
見どころは、広場を飾る3つの噴水。特に中央の「4大河の噴水」はベルニーニの傑作です。
広場の周囲にはオープンエアのカフェが立ち並び、のどかな水音を聞きながら一服。……観光客値段(相場より少々高め)になってしまっていますが、貴重なひと時と諦め過ごすのもひとつの観光スタイルかもしれません。すぐ近くには、地元ローマ人にこよなく愛される広場「カンポ・デ・フィオーリ」。こちらにもオープンエアのカフェが並んでいます。
ナヴォーナ広場から「サン・ピエトロ広場」「パンテオン」「サンタンジェロ城」「ベネチア広場」などなど旧市街各所へ、歩いてアクセスが可能です。