ここに寄せられた“処分後の後悔バナシ”に耳を傾けながら、いろんな角度から、「ずっと持ち続けるべき?」「やっぱり処分すべき?」という賢明な判断を下してみてはいかがでしょうか。
【ケース1】捨ててしまったのは人のこころ?
そこにこめられた気持ちは失いたくないのに……。 |
3年間、袖を通すことがなかった衣類は、きっとこれからも着ない!という“3年ルール”を耳にすることもあります。きれいさっぱり捨てると気持ちは晴れるでしょうが、そこに詰まった思い出を切り捨てることにもなりかねません。さびしい気もします。
■読者からのコメント
・父親のコート
父親が愛用していたコートは英国製のブランド品。父が現役で働いていた頃、そのコートをまとって颯爽と仕事に出かけていたことを思い出します。父は、退職後そのコートを私のサイズに仕立て直し、プレゼントしてくれました。しかし、着る機会がなかったので、引越しの際にリサイクルショップで買い取ってもらうことに。案外いい値がついたのでうれしかった記憶があります。でも今となっては父の気持ちまでも売ってしまった罪悪感でいっぱい。そのブランドのコートを街で見かけると胸が締め付けられそうです。(30代 女性)
・亡くなった母の形見
母が亡くなったときに、身の回りのものの処分を進めていました。高価な貴金属は残された家族で形見分けをしたのですが、日常使っていたものはことごとく処分しました。母は長年和裁をたしなんでいて、和裁に必要な裁縫道具をたくさん持っていました。特に裁ちバサミ、糸切りバサミは大切にしていただけあって相当な年季モノ。でも高価でないという理由で勢いよく捨てられてしまうことに。
今思うと、年に何度身に付けるのかわからないような高価な貴金属でなく、こういった日常のものにこそ魂が宿っている気がしています。処分の仕方が拙速だったなあと反省しています。(40代 女性)
・夫からのプレゼント
新婚旅行で夫がイタリア製、高級ブランドの靴をプレゼントしてくれました。でも、どうしても私の足にはぴったりとフィットしませんでした。何かの折にリサイクル店に持って行き、換金することに。結果は二束三文を得たのみ。
そんな夫といえば、「これは死んだ親父が中学生の頃に買ってくれたバスケットシューズなんだ」と、ピカピカに磨き大事にコレクションボードに飾っているほど。こころにそんな余裕すらない自分が今でもみじめな気がしてなりません。(30代女性)
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