電車の中でのマナー
はだしはきれい?きれいじゃない?どっちにするの~。 |
「帰国後、電車に乗るたびに子どもたちはすごくよろこんで、窓をじっとながめているのです。子どもの靴がとなりに座っている方や、通路を歩いている方にあたってにらまれてしまいました」アメリカは、はだしは汚いとされるお国柄。靴をぬいでいたら逆に注意されることも。子どもの靴をぬがせようとするものの、子どもたちも「なんで?はだしでいいの」と面を食らってしまったようです。
日本人の奥ゆかしさ
「日本で子どもを育てなかったので、親同士のマナーを知らず、恥ずかしい思いもしました」その例にあげたのが、お返し。
「例えば、Tシャツを借りたとしますよね。アメリカではTシャツを洗って、ありがとうの言葉を添えて返すだけでOKなんです」
Oさんは、ある日お友達にTシャツを貸すことがありました。後日、Tシャツは、袋に入って戻ってきたのですが、その中にはお菓子が添えられていました。
またあるときは…。「お金を集めることがあったのですね。100円ぐらいでした。それで私は、徴収してくれる人にそのまま財布から100円を取り出して『ハイ』ってお渡ししたのです。でも、ちらっとみると周りのお母さんたちは、小袋に入れ、簡単なメッセージを付けていたんです」
日本を離れて5年ながら、どっぷりアメリカ生活に浸かってきたOさんにとっては、久しぶりの日本はとってもめずらしく映ったようです。今では当然と感じることも、帰国当時は「しまった~」の連続だったそうです。
振り返ってみると最初が一番肝心?
のんびり、ゆっくり新しい生活に順応していきましょう! |
NYでの快適な生活を話したばかりに、帰国生の中からも仲間ハズレにされたケースや、転校後すぐに流暢な英語を披露し、イジメられたケース。自分を知ってもらいたいという気持ちの表れかもしれませんが、まずは地域の生活に順応するといった姿勢こそが、受け入れられるために必要なのかもしれません。
「残念ながら時間がたっても、日本社会にまったくなじめない子どももいるようです。インターナショナルスクールに行った子どもも……。でも、そういう家庭に共通するのはお母さんの態度でしょうか。お母さん自身もなじめず困っているようです。『私たちのことを知って』というメッセージは伝わってくるのですが、地域に受け入れられる努力をしているのかな?という疑問を感じることもありますね」