引越し/引越し関連情報

NYに住んではみたものの……【後編】(2ページ目)

NYから帰国することになったOさん。日本から寄せられる情報には、帰国者へのいじめの文字が……。

執筆者:All About 編集部

電車の中でのマナー

引越し、子ども
はだしはきれい?きれいじゃない?どっちにするの~。
振り返ってみれば5年のNY生活ではありましたが、ずいぶん日本の習慣を忘れてしまったようです。NYの郊外に住んでいたOさんは、子どもを連れて公共の交通手段を使うことは少なかったようです。

「帰国後、電車に乗るたびに子どもたちはすごくよろこんで、窓をじっとながめているのです。子どもの靴がとなりに座っている方や、通路を歩いている方にあたってにらまれてしまいました」アメリカは、はだしは汚いとされるお国柄。靴をぬいでいたら逆に注意されることも。子どもの靴をぬがせようとするものの、子どもたちも「なんで?はだしでいいの」と面を食らってしまったようです。

日本人の奥ゆかしさ

「日本で子どもを育てなかったので、親同士のマナーを知らず、恥ずかしい思いもしました」

その例にあげたのが、お返し。
「例えば、Tシャツを借りたとしますよね。アメリカではTシャツを洗って、ありがとうの言葉を添えて返すだけでOKなんです」
Oさんは、ある日お友達にTシャツを貸すことがありました。後日、Tシャツは、袋に入って戻ってきたのですが、その中にはお菓子が添えられていました。

またあるときは…。「お金を集めることがあったのですね。100円ぐらいでした。それで私は、徴収してくれる人にそのまま財布から100円を取り出して『ハイ』ってお渡ししたのです。でも、ちらっとみると周りのお母さんたちは、小袋に入れ、簡単なメッセージを付けていたんです」

日本を離れて5年ながら、どっぷりアメリカ生活に浸かってきたOさんにとっては、久しぶりの日本はとってもめずらしく映ったようです。今では当然と感じることも、帰国当時は「しまった~」の連続だったそうです。

振り返ってみると最初が一番肝心?

引越し、ガーデンパーティー
のんびり、ゆっくり新しい生活に順応していきましょう!
「今思えば、帰国してすぐの心構えがとっても大事だと思いますね。帰国後失敗もたくさんありましたが、自分が快適に感じられる環境で、ゆっくり日本になじんでいこうとする気持ちが必要かもしれません。」

NYでの快適な生活を話したばかりに、帰国生の中からも仲間ハズレにされたケースや、転校後すぐに流暢な英語を披露し、イジメられたケース。自分を知ってもらいたいという気持ちの表れかもしれませんが、まずは地域の生活に順応するといった姿勢こそが、受け入れられるために必要なのかもしれません。

「残念ながら時間がたっても、日本社会にまったくなじめない子どももいるようです。インターナショナルスクールに行った子どもも……。でも、そういう家庭に共通するのはお母さんの態度でしょうか。お母さん自身もなじめず困っているようです。『私たちのことを知って』というメッセージは伝わってくるのですが、地域に受け入れられる努力をしているのかな?という疑問を感じることもありますね」

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます