引越し挨拶品、500円のタオルで知る隣人のようす
挨拶まわりではじめて知る隣人のようす。顔はにっこり、心はドキドキ |
『どんな方が住まれているのかしら……。』玄関脇の駐輪場に並べられた何台もの三輪車、子供用自転車から察するに、子ども連れのご家族が多そうです。物件を決める前に住んでいる方のお話を聞きたかったものの、何となくためらいを感じてそのまま。今日が隣人との始めての対面となりました。
引越しの挨拶として500円程度のタオルを用意していたFさん、引越しが終わった日の夕方、早速ご近所まわりをすることにしました。上の部屋、両隣り、そして下の部屋。やはり小さな子どもを抱えている家も多く、遊び相手には困らなさそうで、とりあえず一安心。しかしかんじんのお隣り、405号室はいつ伺っても返事はありません。郵便受けには広告やチラシが乱雑に入り乱れ、留守がちの方のようです。
隣りはなにをする人ゾ?!
郵便受けから垣間見る隣人の生活 |
405号室には以前夫婦2人と子ども1人が住んでいたらしいとのこと。ある日をさかいに扉を足で蹴る音、チャイムがとめどもなく鳴る音、怒鳴り声などが響き渡るようになり、マンションの住人からひどく迷惑がられていたとのこと。そしてついに先日、挨拶もなしに出て行ったという、予想だにしなかった数々の事実が明かになったのです。
出て行ってから現在までどなたも住んではいないらしいのですが、窓越しから見るとタンスなどの一部の家財道具はまだ残っています。相当、急な引越しであったことが伺われます。『一体だれが住むんだろう?また戻って来られるのかな?』
挨拶もなくやってきた新しい住人
それから2~3週間たった頃のことです。時折お隣りの405号室から生活音が聞こえてくるようになりました。どなたかが住み始めたようです。『いつ引越して来たのだろう?』引越しのトラックも荷物も何一つ運びこまれた形跡はなく、新しい住人はある日突然やってきたのです。もちろん引越しの挨拶はありませんでした。新住人は年の頃50歳くらい、いつも同じ黒いスポーツウェアを身にまとい、廊下で大きな声で歌い、玄関をうろうろ。その奇妙な行動はすぐにマンションの住人に知れ渡るところとなりました。
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