初夢キーワード宝船とは?
宝船は初夢に縁起のよい夢を見るために、また悪い夢を見たらそれを流し去るためのおまじないのツール。 |
初期のものは、帆も櫂(かい・船を人力で進めるための棒状の船具)もない稲を積んだだけのシンプルなものでしたが、のちに帆掛け舟となり、打ち出の小槌や金銀財宝、長寿のしるしの鶴亀と、にぎやかに七福神そのものとなっていったのです。
この宝船の絵を敷いて眠るとよい初夢を見ることができ、その上その年は幸運が訪れる理由が、これで納得しました。
「1月2日の夜」が世間一般で言う初夢と言われていますが、その初夢の内容を覚えていなければ、何が縁起のよい夢なのか判断できません。ガイドは「大晦日の夜」「元日の夜」「1月2日の夜」どの日でもこだわらなくてもいいと思います。
悪い夢を見てしまったら?
中国に架空の動物「獏(ばく)」がいます。人の悪夢を食べてくれ、その皮を敷いて寝れば疫病を避け、その姿を絵に描くと邪気を寄せつけないという、ご利益の持ち主。悪い夢を見たときには、このご利益のある動物にちなんで、宝船の帆に「獏」という字を書いて宝船を川に流したり、土に埋めることで災難を除いたとされています
宝船は初夢に吉となる夢を得るため、また反対に悪夢を見たらそれを取り払ってながしてもらうおまじないのツールなんですよね。
今年一年の運勢を夢で判断されるのは少々不安ですが、きっとあなたの初夢が吉と出るようにお祈りいたしております。ちょっと気が早いかもしれませんが、よいお年をお迎え下さい。
参考文献・資料:「暮らしに生ける日本のしきたり」丹野 顯
「大黒天信仰と俗信」笹間 良彦
「七福神」戎光祥出版
「日本のしきたり」PHP研究所
「大黒天信仰と俗信」笹間 良彦
「七福神」戎光祥出版
「日本のしきたり」PHP研究所
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