小動物/鳥類の飼い方

サバクコノハズクの基本情報……ペットの鳥類図鑑

今回は、サバクコノハズクの基本情報をご紹介いたします。サバクコノハズクは、ふくろうの仲間です。小型なことからペットとしての人気は高いのですが、飼鳥のようには飼えませんので安易に飼い始めることは絶対におすすめできません。

執筆者:村田 亜衣

サバクコノハズクの基本情報

サバクコノハズクの基本情報

サバクコノハズクの基本情報

サバクコノハズク
学 名:Otus brucei
英 名:Pallid Scops Owl, Desert Screech Owl
分 布:中東アジア
分 類:フクロウ目 フクロウ科 コノハズク属
サイズ:15cm~25cm
寿 命:10~15年
サバクコノハズクはふくろうの仲間です。小型なことからペットとしての人気は高いのですが、飼鳥のようには飼えませんので安易に飼い始めることは絶対におすすめできません。飼い方において飼鳥と1番大きく違うのは、ふくろうの仲間たちは肉食だということです。

インコなどの飼鳥は、市販されている専用のフードや果物、野菜類をごはんとして与えます。ふくろうの仲間は、爬虫類用として市販されている冷凍マウスをレンジでチンしてごはんに与えます。冷凍マウスは、種類により見た目は多少違いますが、どれもしっかりマウスの形をとどめていますので、扱うのに抵抗を感じる人は少なくありません。ですが、飼鳥用の専用フードなどでふくろうの仲間たちの主食を代用することはできませんので、冷凍マウスを与える自信がない方はサバクコノハズクを飼うことはできません。

今後、ふくろうなどの猛禽類用の加工フードが作られる可能性もありますので、冷凍マウスを扱う自信のない方は「いつかは飼うことができるかもしれない相手」として考えるにとどめてください。無理に飼い始めても、飼い続けることができなくなったり、栄養失調などから病気にさせてしまったりする恐れがあります。

サバクコノハズクは、中東アジアの砂漠に生息する小型のフクロウです。写真の子は生後4ヶ月の幼鳥です。正面からの写真なのでわかりにくいと思いますが、木のあるところでは木の枝などにまぎれこみ、エサとして捕獲する昆虫や小動物にわかりにくくなるような色合い(柄)をしています。

サバクコノハズクだけでなくふくろうの仲間全体に共通していることですが、夜間に獲物を捕獲することがほとんどですので、聴力が非常に優れています。音を聞くだけで、その音がどこから発せられたか(獲物がどこにいるか)的確に見つけると言われています。

サバクコノハズクを含むコノハズク属には現在50種ぐらい含まれており(新種の発見(認定)がたびたびあることと、まだ発見されていない種が多くいる可能性がとても高いため、調べる書籍や調べるタイミングにより種の数が違っていることが多いので、種の数はあいまいにしました)、フクロウ科の中では1番多く種を持つ属になります。

2000万年前の化石にコノハズク属と思われるふくろうの仲間の化石が見つかっていることを考えると、もっともっと多くの種がコノハズク属にはいたのでしょう。現在にいたるまでにどれほど多くの種が絶滅したのかと考えると、今生存しているふくろうの仲間はなんとしても絶滅しないように守っていきたいと思わずにはいられません。

ふくろうの仲間は、ほとんどが野生種の雛を捕獲したものが輸入され、ペットショップに並びます。あなたが「欲しい」と思うことで野生種から1匹消え、絶滅に一歩近づけているのです。そのことをよく考えてから、飼うことは検討するようにしてください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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