小動物/鳥類の飼い方

ペットの行動の意味を探ろう!(2ページ目)

飼い主向けに行われる、鳥のシンポジウムを紹介させていただきます。こういう機会はお金と時間の都合がつく限り利用して、多くの方に鳥とのよりよい関係を築いて欲しいと思います。

執筆者:村田 亜衣

嬉しくないけど身近にあった悲しい例 - 毛引きが止まらないヨウム

ヒメコンゴウインコ
中型~大型のインコ類は鳴き声が大きい方が多いです。でも、だからといって鳴かないようにするのは問題かもしれません。彼らの中には、鳴くことでストレスを発散している場合もあります。
これまた知り合いのペットショップで出会った方なのですが、毛引き(自分で羽を抜いてしまう行動)が止まらないヨウムがいました。毛引きの原因を突き止めるべく、一時的にペットショップで預かり、行動を観察していたのです。

このヨウムさん、何が気になるのか悲しいほどに羽を抜こうとするのです。でも、ペットショップの人が声をかけて注意を惹くと、羽を抜こうとしていたのをやめます。これはいったいどういうことなのでしょうか?

後日、かかりつけの動物病院で聞いてみたところ、ヨウムは環境からストレスを受けることが多い種類の鳥であることを教えられました。たとえば、部屋の芳香剤を変えただけでもストレスを受けてしまうことがあるそうなんです。

このヨウムさんがどのような環境で飼われていたのか、私は知りません。でも、芳香剤を変えただけでもストレスを受けるようなデリケートな方ならば、この子が飼われている環境にストレスの元があって、毛引きをしてしまっていたのかもしれません。

ペットを飼う上で環境作りは大事。そうわかっていても、どこまで環境を考える必要があるのか知らない方やわからなくなってしまう方は少なくないのかもしれません。環境作りが不十分でペットを病気にしたりしないよう、私たちは勉強し、工夫する必要があるのでしょう。

なお、このヨウムさんは飼い主さんがものすごく頑張って飼育環境を工夫し、今では毛引きをしていたとは思えないほど回復しております。飼い主さんは、毎日抜けている羽の数を数えながらヨウムさんの気に入るおもちゃを入手して環境を整えたそうで、今ではほかの鳥さんが羨ましがりそうなケージで暮らしています。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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