わりと大きな声で鳴くことがあります。 |
コモン・マーモセットに必要な飼育環境
小型の猿であるコモン・マーモセットは、猿の中では飼いやすい種類と言えます。その理由は、飼育スペースが大きな猿に比べると小さくて済むからです。決して、簡単に飼えるということではありません。コモン・マーモセットは体長20~30cm(+尻尾25cmぐらい)の小さな猿です。ブラジルに生息し、基本的に樹の上で暮らす猿です。ケージは、できれば高さのあるものを選び、飛び移れるように止まり木をいくつか入れるといいでしょう。
止まり木や巣箱は噛んで壊しますので、噛まれても安全な木でできた物を用意します。また、消耗品ですので、ある程度壊されたら新しい物に替えるようにします。エサ皿にプラスチック製品を使う場合は、エサ皿も噛んで壊すことがあります。
ケージは、日の当たる場所におくか、紫外線ライトを設置する必要があります。紫外線が足りないと、くる病になるおそれがあります。ケージのまわりにおしっこを飛ばすこともありますので、掃除しやすい場所に置く必要もあります。
ケージには、ホットスポットを作るようにしてください。ホットスポットとは、暖かいライトでケージの一箇所を照らすようにして、温度を上げた場所のことを言います。ホットスポットを作っておくと、猿は自分で寒いときはそこに行き、暖かくなったら移動することができるようになります。
あまり地面(床)で活動することはありません。 |
ケージから出して遊ばせる場合には、部屋の中にあるすべての物が彼らのおもちゃになることを忘れないでください。私たちのように手を使うことができますので、大切なものを持って行ってしまうこともあるかもしれません。
ケージから出すときは、首輪や胴輪とリードを付けて出すことを薦めます。最初は嫌がるかもしれませんが、ケージから出したが最後で戻って来ず、無理矢理捕まえなければならなくなるよりは、リードを付けておくほうが安全かつ、ストレスが少ないです。
見ていて恥ずかしい行動をすることも、ままあります。 |
コモン・マーモセットは、片手にごはんを持って食べます。果物などを与える場合には、片手で持ちやすい大きさに切って与えるようにしましょう(大きい物は両手で持って食べることもありますが、片手で持って食べる方が好きなようです)。人間の食べ物を欲しがることもありますが、人間の食べ物(味付けされた食べ物)は絶対与えないでください。
コモン・マーモセットの寿命は10年~15年ですが、ペットとして飼われている子では、10年未満で寿命を終える子が少なくありません。生後半年ぐらいで大人サイズに育ち、耳の白い毛もふさふさになってきます。臆病できまぐれな子が多く、馴らすには根気と時間が必要になります。ストレスを与えない環境で飼うことができれば、あまり病気にもならないようです。また、相性のいいペアで飼育すれば、繁殖もスムーズに行えるようです。
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