ペットショップで1番時間のかかる仕事は掃除かもしれません。 |
キャリア教育実践プロジェクト
フリーターやニートなどの働く意欲が少ない人たちへの対策のひとつに、「キャリア教育実践プロジェクト」というものがあります。このプロジェクトは以下のようなことを目的として行われています。- 地域産業の魅力や地域社会とのかかわりの認識
- 職業人との出会いや会話を通した職業観の醸成と進路意識の高揚
- 人間関係の大切さの理解およびコミュニケーション
1週間(月曜日から金曜日までの5日間)の職場体験学習のうち、私が取材させていただいたのは初日です。初日ということで、朝会ったときには中学生2人はかなり緊張していました。Mさんは、自宅で犬を3匹飼っている女の子でした。「将来の夢はまだ決めていないけれど、動物が好きだから」と、今回ペットショップへの職場体験学習を決めたそうです。Oさんは以前にプードルを飼っていて、トリマーに憧れたことのある女の子でした。今回の職場体験学習では、ペットとのふれあいを楽しみにしていました。
仕事の内容について説明を受けるのも、彼女たちにとっては初めての経験だったでしょう。 |
職場体験学習1日目のスケジュール
彼女たちのこの日の作業は次のとおりです。- 掃除
- エサやりと水の交換
- 買い出し
- 陳列商品の整理
- 鳥のエサを小さい袋に袋分けする作業
ペットショップの開店時間は10時です。けれども、開店前にお店の掃除や展示しているペットたちの食事と水の世話があり、10時前から店員さんは働いています。お店に来るなり鳥かごの掃除や床掃除、水とごはんを取り替える作業(約1時間)が始まり、MさんもOさんも驚いているようでした。
彼女たちが職場体験学習に来たペットショップは、ペットワールドさん。鳥が中心のペットショップです。子犬がたくさんいると思っていた彼女たちはかなり驚いたことでしょう。でも、店長さんはお客さんの少ないときにMさんとOさんに子犬を抱かせてあげていました(ペットワールドさんは子犬に予防接種をしているので、購入希望のお客さんは触ることができます)。
ペットショップでの仕事はペットの世話だけだと勘違いをしてしまう人もいるようですが、ペットの世話は仕事のほんの一部でしかありません。お店の掃除や商品の展示と整理、接客、仕入れと、ペットの世話以外にやることがたくさんあります。また、動物が好きだからこそ辛い思いをしなければならないこともあります。