カーテンで遊ぶのは楽しいのでしょうが、落下事故には注意して欲しいところです。 |
医学監修者の曽我先生に聞いてみました!
「ザ・リス」で医学監修をされていた曽我先生は、シマリスだけでなくチンチラやウサギ、鳥類なども多く診る動物病院の院長先生です。シマリスの病気や動物病院選びのポイントを聞かせていただきました。Q.シマリスの患者さんが来院する理由(病気やケガ)には、どのようなものが多いですか?
外傷が一番多く、家の中でケージから出している時に、ドアに挟んだり、シマリスを捕まえ損ねてスリップテイル(尾が取れてしまうこと)にさせてしまったり、カーテンレールなどの高さのあるところから落下して脊椎を損傷したり、四肢を骨折してしまう事故などが目立ちます。また、複数匹を飼育している場合には、リス同士の喧嘩による外傷もあります。
春先は、子リスの輸入に伴い呼吸器疾患や不適切な食事内容(主食がひまわりを主とした種子)による皮膚病や肝リピドージス、膵炎なども多く見られます。
老齢リスでは、やはり腫瘍ができてしまうリスが多いですね。
病気やケガの原因に多いもので、飼い主が注意すれば避けられるものにはどのようなものがありますでしょうか?
病気がケガの原因の8割が飼養管理に関するものです。
リスを購入したらすぐ病院へ、健康なときこそ病院に入らして下さい。
「健康なのに動物病院へ行くの?」と思うかもしれませんが、病気を治すばかりが病院ではありません。また、予防に勝る治療はありません。
飼い主さんの変だな、おかしいなという感覚は、病気の早期発見の第1歩なのです。見逃さないで、早めに病院においで下さい。
Q.飼い主さんが見逃しやすいシマリスの病気の兆候というのはありますでしょか?
体重減少が見られたり、巣から出てこなくなるときは、要注意です。
Q.曽我先生はシマリスを飼ったことはありますか?
私が小学生の時から、ほとんどきれることなくずっとシマリスは飼ってきました。
息子が中学生だった時にねだられて購入したリスが今年6歳で亡くなり、それが最後で今は飼育していません。
可愛いからこそ、信頼できるホームドクターに診て欲しいと思うのが飼い主ではないでしょうか? |
尾をゆらゆらさせるところ。
飛ぶように走り回りながらも寄ってきては、両手で食べ物をつかむ姿が好きです。
Q.最後に、本とは関係ないのですが聞かせていただきたいことがります。シマリスなどの小さなペットを診てくださる動物病院がまだ少ないことから、飼い主さんにとっては動物病院探しというのは大きな課題でもあります。獣医さんから見た動物病院選びのポイントがありましたらお教えください。
私見ですが、動物病院選びのいくつかのポイントをあげてみました。
参考になれば幸いです。
- 飼育指導に力を入れている病院。
病院の姿勢として、病気を治すよりも飼育指導が大事です。
- わからないことはわからないと言えて、専門外であっても一生懸命診ようとする姿勢のある病院。
- チームワークで治療している病院。
- 1人の獣医師だけでなく、病院スタッフ全員が質問に的確に答えられる知識をもち、飼育指導ができる病院。
- スタッフ全体が動物の知識の吸収に積極的に参加しており、それによって知識技術が進化している病院。
- 体重測定や体温測定、各種検査および治療において、動物の保定になれているスタッフのいる病院。
- 触診など五感をつかった診療ができる病院。
ただし、診断を下すにはそれ相応の根拠が必要ですので、各種検査を行い、客観データを示すことができることも大事です。
- ひとりよがりではなく謙虚な姿勢をもつ病院。
飼い主さんの話を聞く耳や動物を観る目、テンションを保つ努力、リファレンスに基づいた治療などができる病院。
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