マカオ/マカオ基本情報

マカオ旅行の基本情報(2ページ目)

ここ数年、年間3000万人を越える観光客が訪れる人気観光として注目を浴びるマカオ。歴史の教科書にも登場するなど日本人にとって地名自体は馴染みの深いマカオですが、実際にどこにあって、どんな場所なのかはあまり知られていない現状があります。まず、基本的なところからマカオを知っていきましょう。

執筆者:勝部 悠人

日本からのアクセス

香港(上環)、香港国際空港とマカオ半島にあるフェリーターミナルを結ぶジェットフォイル「ターボジェット」

香港(上環)、香港国際空港とマカオ半島にあるフェリーターミナルを結ぶジェットフォイル「ターボジェット」

日本からマカオへは、直行便のフライトと香港経由でジェットフォイルを利用する二通りがあります。直行便の場合はタイパ島にあるマカオ国際空港、香港経由の場合はマカオ半島とタイパ島にある2箇所のフェリーターミナルがマカオへの玄関口。日本とマカオを結ぶフライトはマカオ航空(AIR MACAU/澳門航空)によって運航されており、マカオ航空は成田空港との間に週3便、関西国際空港との間に週5便の設定があります(2010年7月よりマカオ航空と全日空がコードシェア便の運航をスタート) 。

 

成田・関空とマカオの間に直行便を運航するマカオ航空 (c) Air Macau

成田・関空とマカオの間に直行便を運航するマカオ航空 (c) Air Macau

香港経由の場合は香港国際空港、香港島の上環、九龍半島の尖沙咀とマカオの間にジェットフォイルが就航中。旅のスケジュールや予算に応じて、直行便を利用するか香港経由にするなど選びましょう。香港以外にも広東省各都市から海路や陸路でのアクセスも可能です。

 

マカオの言語事情

道路標識などの公共サインは広東語(繁体字中国語)とポルトガル語で併記

道路標識などの公共サインは広東語(繁体字中国語)とポルトガル語で併記

マカオの公用語は中国語とポルトガル語ですが、日常会話は広東語がほとんどです。道路標識や看板などは基本的に中国語の繁体字とポルトガル語の併記になります。英語は高級ホテルやカジノ、外国人観光客が多く訪れるレストランやショップなどに限定。ローカル向けのお店やタクシー、路線バスなどではほぼ英語が通用しないと考えておいた方がいいでしょう。

また、最近は中国大陸から観光や仕事でマカオを訪れる人も多いため、中国語の普通話(いわゆる北京語)を耳にする機会も増えてきています。ポルトガル語は公用語になっているものの、実際にはほとんど通じません。マカオ人の中には英語を流暢に話す若い世代も増えてきていますし、町には多くの英語を話せる香港人観光客もいます。もしどうしても英語でコミュニケーションを取りたい時は、周囲にそういった人を探しましょう。ただ、英語が通じないといっても大きな心配はいらないと思います。日本と同じ漢字文化圏なので、漢字を使った筆談でのコミュニケーションが可能。タクシーに乗る際は、目的地を漢字で書いたメモを見せればOK。メモ帳とペンを用意しておきましょう。

 

マカオの通貨

パタカ紙幣とコインの一例

パタカ紙幣とコインの一例

マカオには「パタカ(Pataca)」とよばれる独自の通貨が存在します。アルファベットで「MOP」、漢字では「澳門幣(葡幣)」と表記。パタカの下に補助単位のアボス(Avos)があり、1パタカ=100アボスです。

パタカ紙幣は大西洋銀行(BNU)中国銀行(Banco da China)の2つの銀行で発行。紙幣の種類は1000、500、100、50、20、10パタカの6種類。コインは5、2、1パタカ、50、20、10アボスの6種類。日常生活の中で1000パタカ紙幣はほとんど見かけません。実際に1000パタカや500パタカといった高額紙幣を使おうとすると、お釣りがないという理由で断られる場合も多いので100パタカより細かいものを持っておくと便利です。

 

パタカ紙幣を発行する金融機関の1つ大西洋銀号(BNU)本店ビル

パタカ紙幣を発行する金融機関の1つ大西洋銀行(BNU)本店ビル

マカオでは多くの場所で「香港ドル(HKD/港幣)」がほぼ等価(実際のレートは、若干香港ドルの方が強い)で通用します。手元に香港ドルがある場合はパタカで価格表示されていても、香港ドルでそのまま支払いOK。基本的には香港ドルで支払った場合はお釣りも香港ドルの場合が多いですが、パタカが混じる場合もあります。香港ドルは紙幣でもコインでもかまいませんが、10香港ドル硬貨は受け取りを拒否される場合も……。

香港ドルは3つの銀行から紙幣が発行されている(香港特区政府が発行する10ドル紙幣も含めると4つ!)こともあり、同時に多くの絵柄の紙幣が流通している世界でもたいへん珍しい地域といえます。また、カジノでは香港ドルしか使えない場合が大半です。パタカしか受け付けないというのは一部の公共料金などに限られているため、観光客にとって通用範囲がより広いのは香港ドルといえます。

因みにマカオで香港ドルが使えても、逆に香港でパタカを使用することはできません。日本でパタカを両替することもできないので、両替(再両替も)はマカオで済ませておくのがベターです。

【為替レート】(2009年9月現在の参考数値)
  • パタカと日本円 1パタカ=約12円
  • 香港ドルとパタカ 1香港ドル=1.032パタカ

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マカオで両替

マカオは銀行、ATM、両替店が比較的多い街

マカオは銀行、ATM、両替店が比較的多い町

マカオは観光都市ということもあり、両替インフラがたいへん整っています。諸外国と同じく銀行、両替店のほか、カジノの窓口で両替できるのもマカオらしい。カジノエリアにある両替店の多くとカジノは24時間営業です。レートや手数料の設定は場所によって異なるため、事前にチェックを。また、町の至るところにあるATMで、国際キャッシュカードやクレジットカードのキャッシング機能を利用して直接現金を引き出すことも可能。多くのATMは24時間稼動しており、パタカと香港ドルの両方に対応しています。

 

マカオのクレジットカード事情

マカオでも普及が進むクレジットカード。観光客が訪れるような中級以上のホテルやショップ、レストランなどで使うことができます。ローカル向けの小規模ショップやレストランではカードが使えない場合もあるので、必ず事前にカード使用の可否と使えるカードの種類を確認下さい。

カードを使える店でも最低消費額を設定していることもよくあります。中国で圧倒的なシェアを誇るデビットカードで日本でも発行をスタートした「銀聯(Union Pay)」の普及率はたいへん高く、クレジットカードが使用できないような小規模ショップでも銀聯カードのみ受け付ける場合も少なくありません。そういう現状を踏まえつつも……、やはりマカオは「現金社会」という印象が強い地域。TPOに応じて現金とカードをうまく使い分けましょう。
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