小動物/その他のペットの飼い方

基本シリーズ2 チンチラの飼い方(2ページ目)

チンチラとはどういう動物なのか?それを理解しなければ飼うことを検討できませんし、何より家族として一緒に暮らしていけません。最初の1歩としてチンチラについて知って下さい。

執筆者:村田 亜衣

≪具体的な食事内容≫

チンチラは草食動物です。食事のメインは草(牧草やアルファルファ)です。
チンチラ用のフードや馬用のフード(牧場や乗馬クラブで分けてもらうといいかと思います)をメインに与え、後は敷材に食べられる草を敷いてあげれば、それらを食べる事でしょう。
チンチラはタンパク質約20%、脂肪3%、繊維質15%を必要とします。
フードを選ぶときにはこれらを満たすフードを選ぶようにして下さい。
少量の果物(リンゴなど)やヒマワリの種、レーズンはおやつとなりますが、欲しがるからとおやつばかり与えてはいけません。あくまでおやつはおやつです。摂取栄養素のバランスを崩すほど与えると、それが原因となり病気になる可能性があります。チンチラが自分で食べるものを選ぶ事はできませんので、飼い主がチンチラの健康を考えてエサ・おやつは与えるようにして下さい。

敷材は保管する際に湿気を帯びないように注意して下さい。
湿ったところにカビが発生してしまうとそれを食べたチンチラは下痢をする事があります。


≪ストレス予防について≫

私たち人間同様、チンチラもストレスを受けます。ストレスが続くと体調を崩すのも、私たち人間と同じです。ストレスはかけないようにして下さい。

ストレスとなりえること:
  • 常に人間に見られている(隠れきることのできる巣箱がない)。
  • 一日中、常に騒がしい。
  • エサがしょっちゅう変わる。
  • 敷材が濡れている。
  • おもちゃ(木の固まりなど)が無い。
  • 高温や低温、高湿度な部屋に置かれている。
  • 砂浴びの回数が少なすぎる。
  • 相性の合わない子とひとつのケージに入れられていたり、ケージが見える場所に置かれている。
こういった環境にならないように配慮し、少しでもストレスを与えないようにして下さい。


≪病気の予防と健康管理≫

病気を早期発見するために、日ごろからチンチラをよく観察するようにして下さい。
毎日の食事量を知っていれば、食欲が落ちてきた時にすぐに気が付けます。
健康な時の排泄物の色や固さを知っていれば、変化にすぐに気が付けます。
健康な時の動作を把握していれば、いつもと違う動作にすぐに気が付けます。
室内で遊ばせる時間を設けているならば、遊び方で元気のあるなしがわかるでしょう。
少しでも異変があれば、その原因を考え、環境によるものであればそれを改善し、病気の疑いのある場合にはチンチラを診ることのできる獣医さんに相談して下さい。
◎獣医さんは、チンチラが健康なとき=病気になる前に見つけておきましょう!

基本的にチンチラは丈夫な動物ですので、管理がきちんとしていればそう頻繁には病気にはならないでしょう。

★管理する上で気を付ける事。

  • 日中は静かにし、ゆっくり休ませてあげる事。
  • エサ(固形フード)を替える時は1度に替えずに徐々に切り替えていく事。
  • 便を毎日観察し、ゆるくなってきたらすぐに治療する事。
  • 毎日ケージ床の牧草は取り替える(汚い牧草を取り除く)事。
  • 水は毎日替える事。
  • かじる物(木の固まり、木枝等)は定期的に入れてあげる事。
それでも予備知識として主な病気については知っておくといいかと思います。
病気や治療方法について知っておく事は飼い主として安心できることなのかもしれません。
でも、チンチラとしては病気や治療方法に詳しい飼い主よりも、病気にさせない飼い方に詳しい飼い主に飼われたいのではないかと思います。
チンチラはストレスに弱い動物です。獣医さんにかかることがストレスとなる可能性があります。
チンチラに余計なストレスをかけないように、病気にさせない、快適に過ごせる環境を作るようにしてあげて下さい。

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