「ストーカー、DV(ドメスティック・バイオレンス)が多発する原因は他人の気持ちを考えられない大人が増えているから」と新聞で読みました。
そうなのでしょうか?
だとしたら、どうして他人の気持ちを考えられない大人が増えてしまったのでしょう?
▼思いやりは教わるのではなく学ぶもの
私達は育つ過程でいろんな人と付き合い、いろんなことを学んでいるように思います。
ちょっと小学生だった頃の自分を思い出してみてください。
友達と遊ぶとき、学校で先生と話をするとき、何かを学んでいませんでしたか?
時代の違いがあるのかもしれませんが、私はたくさん学びました。
誰かの何気ない一言に傷つき、相手を傷つけるようなことを言ってはいけないと学びましたし、
殴られれば痛いことや自分と同じように考える人ばかりでないことも学びました。
そして、自分の思うとおりにいかないことの多さも学びました。
けれども、今の子供たちは受験勉強で忙しくてこういったことを学んでいるヒマが無いのかもしれません。
そして、他人の気持ちを考えられない大人に育ってしまっているのかも・・・。
思いやりが口で教えることができるものであればいいのでしょうが、言葉で言われても今ひとつピンとくるものではないように思います。
思いやりは教わるよりも学ぶ方が身につきます。
では、忙しい今の子供たちにどうやって学ばせればいいのでしょう?
一昔前、ペットは子供の情操教育に良い、と言われていました。
これは当たりです。
ペットは人間の言葉が喋れませんから、自然と何を考えているのか考えるようになります。
自分との違いも教えてくれます。
思うようにならないことも教えてくれます。
ペットを飼うことで子供は思いやる対象を手に入れることができるんです。
しかし、残念ながらこれは親がペットを思いやる態度をとっている場合に限ります。
飼いっぱなし、ほったらかしで親がいるならば、ペットは子供にとって何の影響も与えません。
好きなときにいじり、後はほったらかしていいおもちゃとしてとらえてしまう可能性の方が高くなってしまいます。
お母さんが料理好きなら子供も自然と料理に興味を持つようになるように、 特別に意識しなくても子供は親を見て学んでいます。
そして、その逆もあります。
昔、蟻を嫌う子供に会ったことがあります。
なぜ嫌いなのか聞いても特に理由はなく、蟻は悪者だからと言うだけなんです。
その後、この子のお母さんに会ったときに原因がわかった気がしました。
彼女が蟻を嫌いなんです。
親の嫌いなものは子供が嫌いになる確率が高いです。
親がペットに思いやりをもって接していると、子供は思いやる心を学ぶことができるようになりますが、そうでないならば・・・。
いい面も悪い面もいひっくるめて子供は親からいろんなことを学んでいます。
親というのはものすごく大きな仕事である子育てをしなければいけないことを忘れずに、自分がしていることが子供に影響することを心しておく必要があるのではないかと思います。
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