「私は神が都会に住むあわれな動物好きな者どものためにゴールデンハムスターをつくってくれたのだとさえ思う。」
コンラート・ローレンツ博士の著書「ソロモンの指輪」の一節です。何だか分かる気がしますよね。ゴールデンに限らず、ハムスターは今やホントに大人気のペットとなりました。扱っていないペットショップは殆ど無いと思います。しかし、多種多様な小動物の中で、何故ハムスターがこれほどまでに人気の的になったのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。
まずは、やはりその愛くるしさに尽きるでしょう。巣穴からひょこっと顔を出したり、後足で立ってきょろきょろしたり、前足で器用に餌を食べたり、ひっくり返って砂浴びをしたり、くるくると顔を洗ったり…。挙げればきりが無い程、本当にカワイイ仕草をしてくれますよね。見ているだけで、何だか心が癒されるような気がします。
そして、飼い易さというのも人気の理由でしょう。餌と水を与え、掃除をし、温度管理をする。基本的にはこれだけで飼えてしまいます。しかも鳴き声はとっても小さく、近所迷惑などに気を使う事もありません。ケージだって、床面積にして30cm四方くらいあれば良いのですから、飼育スペースに困る事も無いのです。このような点から、Dr.ローレンツの言う通り、まさに都会向けのペットと言える訳です。
しかし、その飼い易さからか、何の予備知識も無しにハムスターを飼い始めてしまう方が結構多い様です。実は私も、最初に飼った時には、つがいを1つのケージに入れ、ひまわりの種を食べるだけ与え、床は金網むき出しで、掃除は匂ってきたら、というような、今にしてみると考えるだに恐ろしい事をしていました。
今だから言えます。ハムスターはおもちゃでもぬいぐるみでもありません。カワイイから、飼い易いから、人気があるからと安易に考えず、最低限の予備知識と愛情を持って飼育に望んで欲しいと思います。それがハムスターの魅力を最大限に引き出すコツですよ!
~関連Close Up!記事~