全国の河鹿籠ファンのみなさん、コンニチハ!って、そんなファンいるのかわかりませんが...

以前、ご紹介した、日本が誇る世界最古の両生類飼育「河鹿籠」ですが、若干の反響と、さらに日本における河鹿籠の歴史、および遅ればせながら、私自身もカジカガエルを飼育してみて、もう少し補足したいと思いましたので、今回は前回の記事の補足と言うことで本編「河鹿籠を楽しむ!」と合わせてお楽しみ下さい。

▼河鹿籠の歴史
さて河鹿籠に対して「日本が誇る世界最古の両生類飼育」と、いつも書いていますが、実際にはどうなのでしょう?
◇最古の記録か!?
実際にカジカガエルを飼育してみて、と言うのではないのですが、かなり昔からカジカガエルの声が風流の対象であることは言われていたようです。
平安時代に紀貫之らが撰者をつとめた「古今和歌集」(905年)では、その序文に
「花になくうぐひす、みずにすむかはづのこゑをきけば、いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。ちからをもいれずして あめつちをうごかし、めに見えぬ鬼神をも あはれとおもはせ‥‥」
とあります。つまり「カジカガエルの鳴き声を聴けば、どんな人でも歌を詠んでしまう」とカジカガエルの声は人の風流を呼び起こすものである、と言ったわけです。しかし残念ながら、このときに同時に風流を呼ぶものとして登場する「うぐひす(ウグイス)」だけは文学の世界で発展しましたが、カジカガエルの方は文学の世界から姿を消してしまいます。

◇江戸時代の河鹿籠
近世である江戸時代にカジカガエルは華々しくカムバックします。
安永年間の旅を愛した俳人・百井塘雨(ももいとうう)は「笈埃随筆」の中でカジカガエルについて説明をしています。
「是は冬箱に入れて封じ暖なる所の棚に上げて置、春になりて取出す也」
つまり「冬の間は箱に入れて暖かい棚の上などに置いて、春になったら箱から取り出す」と。さらに
「能々是を飼馴して常に小籠に水を以てこれを養ひ鳴かすべきとおもふ時は自分其鳴声を真似て聞かすれば、即ち是より同じく鳴くなり。後、江府に至り諸侯方に招かれて夫を聞かさしめて燕興を添えしとなり」
と、カジカガエルを水を入れた籠の中で飼って鳴き声を楽しむ、と説明されてます。

以降、小野蘭山著「本草綱目啓蒙」(1829)では
「色黒し。また褐色にして黒班あるものもあり。更ごとに石上に出て鳴く。一箇鳴けば眷族みな鳴く。その声小にして清く抑揚多し。七遍反すものを小とす。好事の者生虫を以て畜ふ。別にその器あり」
つまり専用の飼育容器があり、虫を餌にして飼い、声を楽しむ、と説明され
伴蒿蹊著「続近世畸人伝」(1793)でも
「八瀬の山川より蛙を取り来り盆水に愛養す。其声冷亮として凡ならず」
非凡なる美しい声を楽しむために山の沢からカジカガエルを捕まえて、水盤で飼育するとあります。