全国の両爬ファンのみなさん、こんにちは!
長く両爬の飼育をされている方は「何を今さら...」と思われるかもしれませんが、みなさんは「人畜共通感染症(Zoonosis・動物由来感染症)」と言う言葉をご存知でしょうか?そう。動物から我々人間に感染してしまう病気のことです。特にペットとして普段の生活の中で動物と接する私たちのような趣味を持っている場合は人事ではありません。今回は「両爬の人畜共通感染症」にCloseUpです。
▼病気?持っていて当然です!!
先に結論めいたことを書いてしまうようですが、両生爬虫類に限らず、動物は一般的に(特に野生の個体は)様々な人畜共通感染症の原因を持っているのが普通です。
人間だって、そうでしょ?小学校などの保健教育で習ったのを覚えている方もいると思いますが、よく洗った手の平にだって様々な菌類が付着しています。空気中にだって多くの菌類やウィルスが浮遊しているのですから。
大切なのは、その認識の中で我々人間がいかにそういう病原体から身を守る努力をするか、です。
病原体を持っている動物達が悪いのではないのです。くれぐれもその辺を理解した上で、動物と接していただきたいと思います。
▼両爬が持つ人畜共通感染症
もちろん両爬の世界と言うのはわからないことばかりですから、両爬のもつ人畜共通感染症についてもよくわかっていません。
また、感染症は生物学的な分類が近い種類同士の方が共通に感染しやすいのが当然ですから、哺乳類である人間と両生爬虫類では共通の感染症と言うのは少ないのです。
現在、その可能性が示唆されているのは2つです。
・サルモネラ感染症
・アメーバ赤痢感染症
私の不勉強で、果たしてこれらの病気が今までどれほどの症例があるのかは定かではありませんが、あくまでも可能性としては「有り」なわけです。
これらの病気がどのような症状なのかは私自身も医学の知識がなく、素人としての言葉になってしまうので控えますが、どちらも「下痢」「腹痛」「発熱」などの食中毒症状で、最悪の場合は死に至る場合もあるようです。
特にアメーバ赤痢は診断した医師が届け出る義務がある重大な病気です。
またペットとして輸入されている両爬たちは税関でも検疫などをされていないのが普通ですから、他の病原体を持っている可能性だって否定はできません。