「猫トラブル0を目指す地域猫活動について」
捕獲して不妊手術をします |
2月17日に、NPO法人 葛飾区・江戸川区 地域ねこの会の主催で「第1回葛飾区・江戸川区地域ねこセミナー」を開催しました。平成9年に横浜市磯子区で「ひととねこの共存」を事業化した時から飼い主のいないねこ対策に関わってこられた神奈川区福祉保健センター職員・獣医師の黒澤 泰先生の「猫トラブル0を目指す地域猫活動について」の講演内容の一部をご紹介します。
・ 大切なことは、「これが一番よい方法」とか「これしか方法がない」と思いこむのではなく、それぞれの地域によって、地形や住民の意識が違うので、その場所に一番適した方法を模索すること
・ まずは話を聞き、その原因がねこの悪さなのか?それともねこに関わっている人が問題なのか?を探ることが大切
そして、今後の活動の取り組み方として
・ 本当に必要なものは、住民の理解と地域のルール
・ グループを作って自分たちがどういう活動、どういうことをやっているか周知させる
・ そのために常識の範囲内でトラブルにならないように心がけて活動する
→捕獲・不妊・去勢手術
→餌やりのルールとマナー
・ 飼い主のいないねこのトラブルが起こっている地域では、地域住民全体に集まってもらう
→共存する方法があることを説明
→みんなの意識が一つにまとまれば進めることができる
→その地域のルールを作る
・ ねこの嫌いな人、無関心な人を巻き込んで、好きな人だけでなくその地域に今住んでいる人を巻き込んでいってほしい
・ みんなで話し合って決めていくことが大切
→ねこがテーマで会話が広がり近所づきあいができる
→地域の活性化
→コミュニケーションができてコミュニティが広がっていく
・ 地域が管理者、という趣旨で「地域ねこ」という考え方があって、その場合の飼い主はその地域の住民みんな
→もしねこによってトラブルが起きた場合は、法律上の責任がその地域住民全員にあるということを知っておいて欲しい
・ 子供達への教育
→ねこを触ったことのない子供が多い
→弱者への思いやりを育てる必要がある
・ ねこの排便を掃除するなどは環境美化の運動であり、住みやすい街作り事業の活動
・ 情報を発信する
→知らない人・興味のない人に教えてあげる
→こうやったらねこの被害を防げるよ
→ねこの排便で困っている、と聞けば清掃しに行ってあげる
→不妊・去勢手術をすることでねこの数が減ってきたよ
→ただすぐに状況は変わらない
→2年3年経つと成果が目に見えて現れてくる
と、黒澤先生の経験に基づいたお話しが続き、最後に、
ねこの好きな人はねこの視点でものを考えがちだが、そうではなくもっとまわりを見る、一呼吸置く余裕が大切、
地域ねこの考え方が広まると良い街になると思う、
ねこにとって住みやすい地域は、人にとっても住みやすい場所、
全ての街がトラブルの少ないゆとりのある街になって欲しいと思う、と結ばれました。
「地域ねこ」という言葉が一人歩きしている感もありますが、まずはこのような方法=人と猫がうまく共存していく為の活動=もあるのだ、ということをもっと多くの方に知っていただきたいと思います。
半年後…丸々として健康そうです |
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