猫の帰巣本能
食べ残しはすぐに片付けます |
そこで生まれた猫には、サケが生まれた川に帰るのと同じように、自分が生まれた場所に戻ろうとする帰巣本能があります。これは猫にとって「ニオイ」の記憶であるともいわれていて、特にメス猫に強く備わっているそうです。
飼い主がいない状態で生まれた子猫が、もし無事に成長すると、メス猫はその地域に残る率が高くなります。オス猫は発情の時期に、その地域に相手となるメス猫がいなければ、メス猫を探して別の場所に移動しますが、戻れる距離であれば、また産まれた地域に戻ってくることが多いようです。
猫は単独動物といわれていますが、私の観察では親子兄弟が行動を共にしているよく姿を見かけます。
毛の色の遺伝的な関係と、猫の個体相違で観察してみると、かなり高い確率で近親交配が行われている地域もあるようです。
よく「雑種は丈夫だから」と云う人がいますが、人の目に触れるまで生き残れているということ自体が強い個体の証明なのです。人の目に触れることもなく土に帰ってしまう個体は、想像を遙かに超える多さだと思われます。
それなのになぜ、今こんなにも飼い主のいない猫が増えているのか?という理由は『猫が増えることで起こる迷惑とは?』にも記載したとおりです。
捨てても解決にはならない
「ここにはたくさんの飼い主のいない猫がいて迷惑なので、別の場所に捨てる」は、犯罪で50万以下の罰金に処せられます。
もし仮に、このような法律がないとしても、自分のところが迷惑と感じている猫を、よその場所に持っていけば、その場所であたらに迷惑と感じる人がいることくらいは想像できるでしょう。自分さえよければ、自分の家のまわりにさえ猫が来なければ、という考え方はあまりにも身勝手思えます。
人は人の決めた法律において、自分の地所だと主張しますが、そこで生まれた猫にも、そこで生きる権利があるのではないでしょうか?
そもそもは、誰か人の手によって捨てられた猫の子孫なのですし。。。
仮に今いる猫をその地域から排除したとしても、数ヶ月後には別の猫が入り込んできます。捨ててしまってもなんの解決にもなりません。
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