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東京湾岸のねこたち

3月15日銀座のCANON GALLERYをかわきりに、全国のキヤノンギャラリーで開催される写真展「東京湾岸のねこたち」のカメラマン星野俊光さんを取材!

岩田 麻美子

執筆者:岩田 麻美子

ネコガイド

星野俊光さん
「東京湾岸のねこたち」の
カメラマン星野俊光さん
今日、3月15日から銀座のCANON GALLERYで開催されている「東京湾岸のねこたち」という写真展を観てきました。
「WANGAN NEKO」というサイトをご存じの方も多いと思いますが、実際に焼き付けられた写真(銀塩プリント)はwebサイトで見る画像からは伝わりきれない魅力にあふれています。

今回の記事にご登場いただくのは、初めての写真展を開催された「東京湾岸のねこたち」のカメラマン星野俊光さん。大盛況の写真展初日、お忙しい中インタビューにお付き合いいただきました。

湾岸ねこ・星野さんの視点

星野さんは13歳の時にご両親からCANON A1というカメラをプレゼントされ、その後写真学校を卒業。会社員として働き始めてからも、カメラを手放すことなく、ご自分の撮りたい写真をずっと追求し続けてこられました。そして、その多くの写真の中にいつも動物たちが被写体として存在していました。

ある時、毎週末に日課とされている撮影の帰り道で、なにげに立ち止まった先に1頭の猫が歩いて来ました。陽炎のような臨海工業地帯をバックにした中央に、赤トラの猫が真っ正面を向いて脇目もふらず闊歩する姿を捉えたその写真が、「東京湾岸のねこたち」を撮り始める原点だったそうです。

「こんな所に猫がいるなんて。
こんなところで生きている猫がいたんだ。」

その瞬間、何か自分でも訳がわからない衝撃を感じた星野さんは、それ以来湾岸沿いにいる猫たちを撮りはじめました。

ガイドが感じる星野さんの視点は、非常にストレートな、ありのままの猫の姿です。湾岸というロケーションも素晴らしいのですが、そこに『猫』という生き物の温もりが加わった写真には、生命の逞しさや、哀愁や、優しさや、営みが息づきます。
人も猫も、同じ地球の上でくらしている同輩なのだなぁ、と気づかせてくれます。
美しい風景と一体化しているような猫たちが、実は過酷な環境の中で日々生き延びている姿が映し出されています。星野さんの捉える猫たちは、それぞれの写真の中で、観る人に様々なストーリーを描き出してくれます。
カメラの技術的な巧さはいうまでもなく、構図やカラーにも細かな気配りが配慮されている写真の数々を、ひとりでも多くの方に観ていただきたい、と思います。
ここに映し出されている名もない『ねこ』たちが、きっと観た人の心に何かを伝えてくれるでしょう。

キヤノンギャラリー入り口
キヤノンギャラリー入り口

展示作品を選出するまで…

毎週末の撮影はすでに3年を超え、撮りためた写真は数万枚。
今回の写真展のために、50点の作品を選ぶ必要がありましたが。。。
撮影した写真を見返して、どの写真を展示するか?星野さんが迷いに迷って絞り込めたのが約300枚。
その中から、展示作品50点を選び出したのは、実は星野さんの奥様。

被写体が動物の場合は、
「はい、目線こっちで~」
「この角度で笑顔ちょうだい~」
なんて風に撮れませんし、また野外であればその時々一瞬の光で、写真が全く違ったものになってしまい、撮影は困難を極めます。
会社員である星野さんが撮影に出かけられるのは週末の1日だけ。丸1日かけて湾岸を走り回っても、ここだったら猫に出逢えるかな?と期待して待ち続けても、1頭の猫にも逢えない日もあります。苦労して、やっと撮れた貴重なショット。それは写真を撮影する人間にとっては、大きな思い入れと苦労が混ざり合ったシャッターチャンスです。
ですから星野さんにとっては、どの写真にも、写っている内容以上に強い思い入れが込められています。

伺ったお話で、なるほど~と納得したのが。。。

ある時、子猫が生まれていることを知った星野さん。子猫が成長してお母さん猫と一緒に出てくるショットを撮りたくて、何週間も通いました。
たまたま、お母さん猫が子猫を咥えて運んでいるショットが撮れて大喜びで帰宅して、奥様にその写真を見せたところ、奥様は…。

「この写真、子猫を食べてるように見える」と。

撮影者にとっては、長い時間と苦労を重ねて、やっと撮れた!と喜んだショットでしたが、見る側にはなかなかその思いまでは伝わらなかったのです。

そんな経験も踏まえ、今回の写真展の50作品の最終選考は、すべて奥様が。
撮り続けている星野さんのご苦労や思い入れを、一番身近で見続け、理解している奥様が選出された今写真展の作品は、どれも本当に素晴らしく感動的です。
ちょっと奥様に伺った内緒話をここで、披露しますと…。
写真展に選出された写真にはすべて奥様がタイトルを付けているとのこと。
それぞれの写真のタイトル、写真展では発表されていませんが、ひとつだけ教えていただいたのは『家政婦は見た!』。
さて、この写真は展示中のどの作品でしょうか?
『東京湾岸のねこたち』をご覧いただいて、推理してみてください!

写真展は、こんな感じです

今後、全国各地のキヤノンギャラリーで開催されますので、お近くの会場に是非お立ち寄りください。そして、ねこたちの息吹を肌で感じ取ってください。
  ※どの会場も入場無料です。
キヤノンギャラリー銀座     2007年03月15日(木)~03月20日(火){ 日曜休館 }
キヤノンギャラリー福岡     2007年04月09日(月)~04月20日(金){土日休館 }
キヤノンギャラリー梅田     2007年05月17日(木)~05月23日(水){ 日曜休館 }
キヤノンギャラリー名古屋    2007年06月14日(木)~06月27日(水){土日休館 }
キヤノンギャラリー札幌     2007年07月23日(月)~08月03日(金){土日休館 }
キヤノンギャラリー仙台     2007年08月27日(月)~09月07日(金){土日休館 }

写真展は、こんな感じです

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■参考リンク
WANGAN NEKO
キヤノンギャラリー

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