ネコはパニックを起こす動物
ネコパァ~~ンチ! |
パニックの原因は様々です。
聞き慣れない音、見慣れないもの、嗅ぎ慣れないもの…
突然かかったシャワーやドライヤーのモーター音、扉がばたんと閉まる音にもビクッと反応するネコがいます。
ネコが少し神経質になっている時に抱き上げようとしたり、触ろうとするだけで、カァ~!っと怒り出すこともあります。
ネコは、非常に用心深い動物ですので、自分が慣れ親しんでいるはずのものでも、少し形態が変わっているだけで、飛び上がり、身体を膨らませ、攻撃態勢に入ろうとすることがあります。
我が家では、私が年に数回しかスカートをはかないので、たまにドレスアップすると「おい!おまえは誰だ!」状態になったネコが遠巻きに身体を低くして不審者の正体を確かめようとします。
「お母さんだよ」と声をかけながら近づきますが、用心深い子はなかなか私を認めてくれず寂しい思いをします。
帽子をかぶったり、髪型を変えただけでも、しばらく遠巻きにして飼い主を認識してくれないネコもいます。
棚の上に飛び乗ろうとした1匹が失敗して、本と一緒に大きな音を立てて下に落ちたりすると、さぁ大変!全員が一斉に飛び上がって、部屋の中をむやみやたらに走り回ります。その慌てふためいて走り回る物音で、最初のアクシデントに気がつかなかった他のネコもパニックに巻き込まれます。
自分が遊んでいたおもちゃが、予期せぬ方向に飛び上がり自分の上に落ちてきた時!ッパァツッシャ!という攻撃音を発し、3倍以上に身体を膨らませおもちゃに対して威嚇攻撃を始めます。
極めつけは、紙袋。
持ち手のついた紙袋の中に入りたくて遊んでいるうちに、何かの拍子で持ち手の中に首が入ってしまい抜けなくなったネコ。
紙袋が身体に被さったまま、何とかはずそうと部屋の中をヨタヨタ進むそのネコの姿を見た他のネコは大パニック!どんな騒動になったか…ご想像通りです(とほほ)。
様々な原因があるでしょうが、ネコはパニックを起こしやすい動物だと認識して頂いた方が良いでしょう。
ただし、多くのネコはパニックを起こしても、興奮し逆立って走り回り、しばらくすると疲れてしまうか、なぜ自分が走り回っているのかその理由がわからなくなって止まってしまうか、「なんだったんだろう?」という持ち前の好奇心の強さが勝って、冷静になるものです。
■パニックからのケンカ
パニックになって走り回っている時に、日頃あまり相性の良くないネコ同士が接触すると大げんかになることや、飼い主がパニックを収めようと手を出したりするとその手を攻撃してくることがあります。
ネコのパニックは長くても数分で終わりますので、その間は手を出さず傍観している方が無難です(多少、家の中のものが壊れるかもしれませんが)。
ケンカ騒動を起こしそうなネコがいる場合は、タイミングさえあれば部屋を締めて分けてしまうのがベストでしょう。
もしケンカが始まりそうになったら、他のもので気を反らせないか試してみてください。
ネコのそばで大声で叫ぶ、手をパンパン叩く、睨みあっているネコの間におもちゃを振り回し入れる、、床をドンドン踏みならす。。。などなど。
ネコが取っ組み合いのケンカをし始めたら、毛布や厚手のバスタオル、コートなどをネコに掛けて(可能であれば、強い方のネコ・攻撃を仕掛けている方)その上から身体を捕まえて引き離してください。素手でケンカをしているネコの仲裁に入ったら、当然のごとく、噛まれる引っ掻かれる。。。血を見るとネコはもっと興奮するでしょう。
弱い方のネコは、攻撃しかけられた時点で耳を寝かし、相手の目を見ないようにして横座りから仰向けになって降参スタイルを見せることが多いです。最初は手向かおうとしても、すぐに自分の実力に気がつきますので、降参スタイルを見せてそれ以上攻撃されないよう防御するのです。
道ばたで出会った知らないネコ同士であれば、どちらかが降参スタイルを見せると、その場が納まることが多いですが、パニックから興奮モードになっている時は、なんとしても相手を攻撃してやろう、という気持ちが強い時なので、攻撃モードの強いネコを引き離し、別の部屋やケージに隔離するのがベストです。
弱い方のネコをかばうと、強い方のネコはそのネコを抱えた飼い主を新しい攻撃対象と見なし、おそってくる場合がありますので気を付けてください。
パニックの中でケンカをし始めたネコの場合は、半日~数日隔離して、落ち着いた状態で引き合わせると元の関係に戻れることの方が多いですが、またパニックが起きたら同じようなケンカが始まる恐れがありますので、なるべく早めに引き離すのがベストでしょう。