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猫を手放す事を考える前に 猫アレルギー(2ページ目)

猫が好きなのに猫アレルギーになってしまって、お医者様から猫を手放せと言われて悩んでいる方に。まずは、何とか共存する道を考えてみませんか?

岩田 麻美子

執筆者:岩田 麻美子

ネコガイド

猫アレルギーって治らないの?
猫アレルギーだけに限らず、アレルギーというものは体質が変わると反応しなくなる事もあるので、一概に治る、治らないとはいえません。
ただ、免疫力が強ければ強いほど反応が強くでるので、若い頃よりは加齢していった方が症状は軽くなります。
現状では治癒や予防する薬はありませんので、出た症状を抑える対処療法しかありません。
冒頭に述べたように、私は杉花粉のアレルギーですが、自分が苦しいからと言って全ての杉を切り倒して欲しいとは思いませんし、鼻が詰まったら点鼻薬を、目が痒くなったら目薬をさしながらちゃんと生活できています。
子供のいる家庭に猫がいると猫アレルギーになる?
これは大間違いです。猫がいるからアレルギーになる訳ではなく、猫のフケなどに異常反応するからアレルギーが起きるのですから、小さい頃から猫と一緒に暮らしていれば、むしろ免疫ができて猫アレルギーにはなりにくい、と言っていいと思います。
事実、2002年8月にアメリカで「1歳まで犬や猫を2匹以上飼っている家庭で育った子供は、6~7歳時にアトピー性疾患にかかっている確率が、他の子供の約半分である 」という調査結果がJournal of American Medical Association(JAMA)誌で発表されており、赤ちゃんの頃から動物がいる家庭ではむしろアレルギーになりにくい体質になると立証されています。
猫アレルギーでも共存したい。どうしたら?
一度一緒に暮らした猫を、そんなに簡単には手放せないですよね。家族ですし。
そこで、共存する手段を考えたいのですが、アレルギーはアレルゲンを排除する事により軽減される訳ですから、 猫の体から出たフケや毛を徹底的に掃除すれば、ある程度は軽減されると考えてよいと思います。その為には以下の事を実行してください。

・猫のフケは布製のものに付着しやすいので、カーペットはやめ、 カーテンもできたらブラインドに変更して
  毎日掃除機で吸う。
・同じ理由により、ソファなどの布製の家具は徹底的に掃除をする。
・土壁以外の壁の場合は拭き掃除をする
・空気清浄機を使用する。
・猫にも一ヶ月に一度くらいお風呂に入ってもらう
お医者様から猫を手放せと言われたら。
お医者様と言うのは、人間の病気を治すお仕事の方ですから、猫がアレルゲンと分かったら、当然猫を手放せと言います。
しかしながら、アレルギーという病気はアレルゲンが体内に入る事はもちろんですが「精神的なストレス」がその症状をひどくする事もあると言われています。
大切で、何にも代え難い猫を手放す事が精神的なストレスになりはしないでしょうか?
また、自宅に猫がいなくなっても、この世から猫が1匹もいなくなる訳ではなく、自分の猫を手放す事は100%治癒する事ではありません。

これは少し大げさな言い方かもしれないのですが、万が一「赤ちゃんアレルギー」と言って新生児特有の何かが赤ちゃんから出て、それが大人にアレルギーを起こさせるとしたら、親はその子供を自分のアレルギーを軽減させる為に手放すでしょうか?
新生児も、猫も、頼りはそこにいる人間だけなのに代わりはありません。
アレルギーが苦しいのは分かりますが、それを軽減させたい、という理由だけで猫を手放す事を検討する前に、どうか、共存できる方法を考えて欲しいと思います。
そして、繰り返しになりますが、どうしても、どうしても共存が難しい時には貰い手を探してください。
アレルギーにすらなっていない猫の命を、人間の勝手で殺さないで欲しいのです。
◆皆様にお願い◆
私は猫アレルギーだけど、こんな風にして猫と共存しています!!という方のご意見が欲しいです。
今回の記事はあくまでも私が「知識」としてご提供できるだけのものなので、実際の現場の声が集まれば、もっといい記事が書けると思うので、是非お知恵を貸してください。
メールはここからお送り頂けます。
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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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