LEDを下向きに配置、
光学シートとの併せ技で薄型化を実現
シャープ・アクオスの新フラグシップXは、52V型のLC-52XS1と65VのLC-65XS1の二機種から構成されます。いずれも、メガASV(Advanced SuperView)液晶を使用、バックライトはRGB LEDの部分制御方式で、100万対1のダイナミックコントラストと、NTSC比150%の広い色表現範囲を実現しています。
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パネルの最薄部が22.8mmのXSシリーズは、超薄型を実現した点でブラビアXR1に差を付けています。一方、そのトレードオフとしてXR1が一体型であるのに対し、XSシリーズはチューナーが別体で、ディスプレイ本体との接続は無線でなくHDMIで行います。
通常のCCFLバックライトを使用する「超薄型」液晶は、光導入板を使って薄型化を行いますが、RGB LEDバックライトのXSシリーズの場合、どのようにしてそれを達成したのでしょうか。
XR1がLEDをパネル直下に、液晶パネルに正対するように配置しているのに対し、 XS1はLEDを下向きに配置し、その光をパネルの方向に曲げる光学シートを搭載しています。このアイデアで一定の光路を稼ぎながら光源とパネルの間を接近させることが出来、薄型化を可能にしたわけです。
バックライトの部分駆動、120Hz倍速パネル(10ビット)という点でアクオスXSシリーズとブラビアXR1は共通です。RGB LEDの商品化はソニーがクオリアで先鞭を付けましたが、部分駆動はシャープが試作発表で一歩先んじました。両機はスペック上、ほぼ同等ですが、XR1の場合、フリッカーや輝度低下を起こさずに動画解像度を高める目的で、従来の黒挿入に代わる「モーションフロープロ120Hz」を採用しています。
アクオスXSシリーズのそのほかの機能を見ていきましょう。画面下に吊り下げるような形式の別筐体のスピーカーは、パイオニアと共同開発によるもので、77mmウーファー×1、120×50mmミッドレンジ×2、26mmトゥイーター×2の2.1ch3ウェイ5スピーカーシステム、1ビットデジタルアンプとの組み合わせで広がり感のあるサウンドを生みます。また、設置の方法(コーナー置き、壁寄せ、壁掛)部屋の環境(洋室、和室、寝室)によって音質を設定できます。
AQUOSファミリンクはもちろん採用、リモコンは3インチのタッチパネル液晶画面を持つ無線方式ですので、番組情報を手元で確認できます。ネットワーク機能は、「アクトビラ ビデオフル」「ひかりTV」の動画サービスに対応しています。
付属のリモコンは、3V型タッチパネル液晶画面を持ち視聴中の番組情報を表示するAQUOSファミリンクにも対応 |
次ページでは、短時間ながら確認することのできた、アクオスXSシリーズの映像インプレッションを紹介しましょう。