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五輪前に買いたい薄型テレビベスト5!(5ページ目)

聖火リレーもついに開催国に上陸、オリンピックの開幕に間に合わせるように、薄型テレビの雌雄を決する「薄型テレビ全機種ベスト5」を発表。購入を予定しているなら必見の衝撃のランキングの発表です。

大橋 伸太郎

執筆者:大橋 伸太郎

テレビガイド

第2位 ひと言で言うと「血の通った画質のテレビ」
ビクター EXE LT-47LH905

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LT-47LH905 地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタルチューナー内蔵47V型フルハイビジョン液晶テレビ。「ジェネッサプレミアム」を搭載、派手な新機能こそないが、画質の入念な作りこみが光る、映画ファン必見の一台。発売中 実売予想価格50万円、ヨドバシドットコム40.6万円(税込)


第2位にはビクターの液晶テレビEXEの最新のフラグシップ47V型を選びました。ブラウン管時代から、ビクターは製造メーカーに高い性能の独自仕様のブラウン管を要求し、そこから数々の名機が生まれました。

薄型テレビの時代になり企業連合とパネルの生産統合が進み、セットメーカー全社にとってパネルが「デバイス」となった現在、画像処理エンジンの開発では常時他社に先んずるビクターのテレビ作りの手法とノウハウは時代を先導するものとなり、ビクターの液晶テレビは巨大メーカーが割拠する薄型テレビの世界でキラリと光る存在なのです。

LT-47LH905は、「超薄型」でも「狭額」でもない、一見あまりパッとしない外観のテレビですが、地味ながら非常に内容の豊かな製品です。

IPS方式10ビット倍速120Hz広色域パネルを搭載した製品で、昨年秋に広報発表した新しい映像エンジン「プレミアムジェネッサ」を搭載しています。リアル36ビット画像処理エンジン、リアルビットドライバー、アイ・クリアモーションノイズリダクションといった機能で構成されていますが、それらを逐一解説してもキリがないので止めます。

一言で言うと、ディープカラーなど新しい映像信号が登場し、10ビットパネルが主流の現在も、映像コンテンツはRGB/Y.Cb.Cr(Y.Pb.Pr)各8ビットに止まっている中、各社がビット拡張についてアプローチをしてきましたが、「プレミアムジェネッサ」のリアルビットドライバーは、従来にない積極的なアプローチで高画質化を果たしました。

液晶の「ホールド効果」で発生する動画ボケを低減する倍速120Hz駆動を初めて実用化し、10ビットパネルと組み合わせたのもビクターが最初ですが、LT-42LH905の「アイ・クリアモーション」は、従来なら適用を停止した動きのある映像にも、高精度な動き予測で3次元ノイズリダクション処理を掛け、動きの多い場面でノイズを抑制しながら、同時に動画ボケが少なくなっています。

LT-47LH905を視聴して印象的なのは、コントラストと階調のニュアンス、そして色のニュアンスと豊富さです。一つの画面の中の同系色の背景と近景の差を描き分けるのも、巧みです。LT-42LH905で高画質ソースを見ると、微妙なフェーストーン(人肌、表情)や衣服の質感が自然できめ細かく写真のようになめらかです。

ビクターの開発陣ほど、映画を数多く見て研究しているチームはなく、女優の表情をテレビがいかに美しくリアルに伝えていくか、彼らほど真摯に取り組んでいる人たちを知りません。一口で言うと「血の通った画質のテレビ」なのです。

4月に「ビクター、国内テレビ市場から撤退」の新聞報道がありました。「製品大国」「流通大国」で量販主体の日本のマーケットでは、家電の総合メーカーに伍して戦っていくのは至難なのでしょうが、販売ルートを絞り家庭用テレビを存続していく道を探っているようです。この記事を読まれて興味をもたれたら、ぜひ、LT-47LH905をご自分の目でお確かめになるとをお勧めします。

画質 ★★★★☆
音質 ★★★☆
機能 ★★★★
CP ★★★★☆ 
総合 ★★★★☆
*CP=コストパフォーマンス

次のページでは、悩みぬいた末に決まった薄型テレビ今年上半期第1位を発表しましょう。
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