人生の分岐点! 第一志望校のために浪人するか/滑り止めに進学するか

浪人して学力が伸び成功する人/失敗して不合格となる人

人生には様々な分岐点がある。大学の進学や浪人も大きな分岐点の一つだ。慎重に考えて行動したい。頑張って第一志望に合格するか、現状で妥協して駒を先に進めるかなどいろいろな選択肢がある。

どこの大学も合格ができなかった場合は、浪人せざるを得ない。しかし第2志望以下の大学に合格している時には選択を迫られる。このまま大学に進学するべきなのか。あるいは浪人して第1志望の大学を目指すべきなのか。浪人してどれくらい学力は伸びるものなのでしょう? 浪人するか否かの決意には、もし再び不合格となり失敗したらという不安もあるでしょう。実際に浪人した生徒の実例を挙げながら説明します。
   

浪人して学力が伸びるタイプの生徒

浪人して伸びるのはズバリ「楽観的なタイプの生徒」である。一概に分類することは危険だが、悲観的な生徒は失敗を常に悪いように考えてしまう。一方、楽観的な生徒は出来ないことも我慢でき、いずれできるだろうと考えられる。

受験勉強には即効性のあるものはない。奇跡のテクニックなどがあるように言う人もいるが、実際は一つの方便として言っているに過ぎない。世の中のことすべてに言えるように、結果が実を結ぶまで、ある程度忍耐して継続できるかどうかがカギとなる。

また、高校時代に運動部に所属していた生徒や、一つの事に専念した経験のある生徒も一般に合格しやすい。一つのことを目標にしてやり遂げることを知っているので、今度はそのエネルギーを勉強に振り向けることができる。物事を達成するプロセスを体感している生徒といえる。"勉強とはまだ見ぬ合格"という到着点を思い描きながら、ひたすら努力すること。競技大会に備えて練習していくプロセスと同じだ。

 

浪人して学力が伸びないタイプの生徒

一方、成績が上がりにくい生徒は、能力があるのに自分に自信がなく、常に物事を悪いように考えてしまう悲観的な傾向がある。一つのことだけに専念してしまい、他のことがおろそかになったりする。例えば英語をやりすぎて数学がダメになるように、多角的な面から自分を方向付けできない生徒といえる。

ただしどのような生徒でも目標を小さく設定し乗り越えさせていくと、見違えるように自信がついてくるもの。決して教師の側や親の側で、諦めてはいけない。

 

浪人する?しない?…成功例と失敗例

現場で教えてきた生徒が、浪人か大学進学かの選択に悩んだ具体的な場合を何例か挙げてみたい。予備校が開示している情報には現れない様々な状況がある。

■生徒A(私立名門校出身)
高校3年から教えていた、非常に優秀な生徒だった。ただ努力を嫌う傾向があった。志望は京都大。現役時には関西学院大は合格したが浪人を選択。私も浪人を勧め、家族も同意した。
しかし、どこに穴があるか分からないものだ。高校時代は勉強に専念していたが、浪人して彼女ができ、授業も休みがちになり2浪してしまった。その後、予備校を変え、彼の友人の話では結局関関同立の大学の一つに行くことになったそうだ。浪人生活での異性との交際が、受験に悪い影響を与えた例である。

■生徒B(私立名門校出身)
東大を志望し、浪人。滑り止めの大学も受験していなかったので当然のことだった。浪人生活の間に英語はかなりできるようになり、合格を期待していた。ただ数学で上手くいかず、結局早稲田大に合格。ただ本人は非常に喜んでいた。国公立大の難関大に合格するためには、偏った勉強では困難だという例だ。

■生徒C(地方名門進学校出身)
大阪大を志望し浪人。彼女は非常に前向きで積極的な生徒だった。英語については申し分がなかった。ただ本番力というものが欠けていたといえる。本番で実力が発揮できないタイプの生徒だった。センター試験で失敗し、結局関西の第2グループのランクの私立大に合格。もう一年浪人するかと相談したが、自分のやりたい勉強ができるとその私立大に進学。非常に積極的に大学生活を楽しんだようだ。本人が「大人の選択」をしてうまくいった例である。

 

浪人という逆境を乗り越えれば、どんな選択肢も人生の教訓に

生徒の性格や能力は様々だ。パターン化して判断することは、極めて危険である。浪人してからどうなるかまでは、予想するのはなかなか困難である。本来肯定的な性格を持つ生徒なら多少の逆境は乗り越えられる。ただ、悲観的な生徒の場合なかなか自信を持つに至らないことが多い。

しかしこの浪人という逆境を乗り切ることができれば、人生で更に困難な状況を乗り越えるヒントとなる。獅子は我が子を千尋の谷に突き落とすというが、困難が人を成長させる。たとえ第1志望の大学に合格しなかったとしても、その生徒は貴重な人生の教訓を学んだといえる。

だから私はいつも生徒に「やらないで後悔するよりやって後悔するほうがいい」ということにしている。
 

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