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大学入試センター試験とは何か?科目・日程・ルール

毎年1月13日以降の最初の土曜日と日曜日の2日間にわたって行われるセンター試験(2020年1月の実施を最後に廃止、以降、大学入学共通テストへ移行の予定)。大学入試センター試験の科目や時間配分、配点、日程・ルールについて解説します。

伊藤 敏雄

執筆者:伊藤 敏雄

学習・受験ガイド

大学入試センター試験の日程・科目・時間配分・配点

大学入試センター試験

大学入試のセンター試験は、2020年1月の実施を最後に廃止、以降、大学入学共通テストへ移行の予定

国公立大学を目指す受験生に共通に行われていた一次試験(共通一次試験)に代わって、1990年から始まったのが大学入試センター試験(通称、センター試験)です。

【INDEX】
大学入試センター試験の日程
大学入試センター試験の試験科目
教科と科目の時間・配点
国公立大学を受験するには
センター試験出願から大学受験までの流れ
センター試験を利用して受験できる私立大学
2021年以降のセンター試験はどうなる?

 

大学入試センター試験の日程

センター試験は、独立行政法人大学入試センターによって、毎年、1月13日以降の最初の土曜日と日曜日の2日間にわたって行われます(2020年1月の実施を最後に廃止、以降、大学入学共通テストへ移行の予定)。

 

大学入試センター試験の試験科目

全教科・科目で設問の解答をマークシートに記入する方式となっています。高等学校の学習指導要領にそって出題され、平均点が6割程度になるよう作成されています。

志願者数は60万人近くにものぼり、高校生の約2人に1人が受験しています。私立大学でも約8割がセンター試験を利用した入試が行っており、私立大学を志望する受験生にとっても重要な試験となっています。

試験科目は、国語、地理歴史・公民、数学1・2、理科基礎、理科、外国語の6教科30科目となっており、その中から必要な科目を選択して受験します。

※教科:国語や数学、理科などのこと
※科目:理科の中でも物理や化学などのこと

 

大学入試センター試験の教科と科目の時間と配点

■国語(80分、200点)
近代以降の文章(論説文、小説)100点、古文50点、漢文50点から出題されます。

■地理歴史・公民(各60分、100点)
高校では社会科と呼ばず、地理歴史(地歴)と公民という2つの教科にわかれています。地歴分野「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」、公民分野「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理、政治・経済」 の中から1科目を選択(地歴・公民と表記されることがあります)。ただし、「世界史A」と「世界史B」のように同一の名称を含む科目を選択することはできません。

■数学1・2(各60分、100点)
数学1は、「数学I」「数学I・A」の中から1科目、数学2は「数学II」「数学II・B」「簿記・会計」「情報関係関礎」の中から1科目を選択(IとIIの正式表記は、ギリシャ文字の1と2)

■理科基礎(各2科目で、60分、100点)
「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の中から2科目を選択。

■理科(各60分、100点)
「物理」「化学」「生物」「地学」の中から1~2科目を選択。

理科の選択科目は4パターン
A基礎2科目型
「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の中から2科目を選択。

B専門1科目型
「物理」「化学」「生物」「地学」の中から1科目を選択。

C基礎2科目+専門1科目型
「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の中から2科目を、「物理」「化学」「生物」「地学」の中から1科目を選択。

D専門2科目型
「物理」「化学」「生物」「地学」の中から2科目を選択。

■外国語(各80分、200点満点) 
「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」の中から1科目を選択(リスニングは英語のみ。30分、50点満点)。ほとんどの受験生が「英語」を選択することから、センター英語と呼ばれています。文法問題や長文読解、図やグラフを読みとる問題など主題形式は多岐にわたります。

 

国公立大学を受験するには

東京大学を受験する場合は、文系学部は、国語(200点)、地理歴史・公民(200点)、数学1(100点)、数学2(100点)、理科(100点)、外国語(200点)の900点満点で、理系学部は、国語(200点)、地理歴史あるいは公民から1科目(100点)、数学1(100点)、数学2(100点)、理科2科目(200点)、外国語(200点)の900点満点で受験する必要があります。

ただし、東京大学を受験する場合は、2次試験を受験する前に第1段階選抜が行われます(受験倍率が約3倍程度になるように調整され、最低ラインに達していない場合は2次試験を受けることができません)。

首都大学東京(2020年、東京都立大学へ改称の予定)の法学部を受験する場合は、国語、外国語の2科目と、地理歴史、数学1、数学2から1科目を選択し、3科目で受験する必要があります。

このように国立大学の多くは、5教科あるいは6教科の中から7~8科目程度を受験し、公立大学の多くは3~6教科の中から必要な科目を3科目程度選んで受験するなど、大学によって受験する科目数が異なります。

 

センター試験の出願から大学受験までの流れ

毎年、9月下旬から10月上旬にかけて、センター試験の出願が始まります。

1月中旬ごろにセンター試験が実施され、試験終了後は受験生が各自で「自己採点」と呼ばれる集計を行います。この結果に基づいて、受験生は、国公立大学の個別学力検査(2次試験)に出願します。

各科目の平均点で著しく差が開いた場合、得点調整が行われます。得点調整の有無については数日後に発表されます。

なお、大手予備校がデータリサーチを行っています。全国のセンター試験受験者の成績を集計し、各大学の合格可能性を算出してくれます。ほとんどの受験生がこちらを利用し、出願する大学を決定します。

 

センター試験を利用して受験できる私立大学もある

国公立大学だけでなく私立大学の一部でも、センター試験を利用して受験することができます。センター試験を利用して、私立大学を受験する方法には2種類あります。
  • センター試験判定型……センター試験の成績のみで合否が決まる
  • センター試験併用型……センター試験の成績のほかに、各私立大学が実施する個別の学力検査の成績との合計点で合否が決まる

一概に言えませんが、センター試験を利用して私立大学を受験する場合、そもそも募集定員が数名程度と、かなりの狭き門となっているので、合格するのは至難の業です。この制度を利用する場合は、相当の高得点をとっていることが条件となるので注意しましょう。

 

2021年以降のセンター試験はどうなる?

2021年からはこのセンター試験は廃止され、代わりに大学入学共通テストが行われることになっています。出題形式が大きく変わるので、2021年以降に国公立大学を受験する場合(現高校1年生=2018年度以降に高校生になった受験生から)は注意が必要です。
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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