教育内容は、ものづくりの喜びを知ることから
金沢工大は、3学部15学科の工科系総合大学です。工学部では「ロボティックス学科」が目を引きます。ロボカップ(自立走行のロボットによる世界サッカー大会)で3年連続世界2位。このような取り組みは学年学科の垣根を越えた「夢工房」という、ものづくりの喜びをプロジェクト化した組織で達成されたものです。そこから、ソーラーカーやソーラーボート、人力飛行機なども生み出されています。また、自分で思いついた新規プロジェクトを申請し、仲間を集めそれを作り出すこともできるのです。このような教育方針は、一般の大学とかなり違っています。旧来の大学では、すべてが教授つまり大学主導で行われます。卒業論文のテーマまで大体は決められていると言ってもいいでしょう。そういう縦社会の枠組みとはまったく違うものを感じました。高校までの教科書の理解と暗記を主とした勉強とは違った、創造の喜びが味わえる場所になっているようです。このようは創造の場所としての大学は、新しい大学の在り方を示すものとなるかもしれません。
とかく、伝統のある大学は過去に執着してしまうものです。だからこそ大学改革を断行できずに、時代の波にのまれてしまうのでしょう。この古都金沢から、世界に情報技術を発信できる有能な人材が多く輩出されることを期待します。
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金沢工業大学