寺・神社/宿坊に泊まる

イタリアン精進と2009年の善光寺のご開帳(3ページ目)

善光寺にはたくさんの宿坊があり、それぞれに工夫を凝らした精進料理がいただけます。今回はイタリアンをアレンジした料理で人気の玉照院をクローズアップ。七年に一度の善光寺のご開帳と合わせてお出かけください。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド


宿坊、玉照院の
タイムスケジュール

玉照院外観(写真協力 玉照院)
玉照院では、精進料理だけをいただくこともできますが、もちろん、宿泊してお寺ならではのさまざまを体験することも可能。スケジュール(一例)は以下のようになっています。

1日目
15時 到着
16時 写経
18時 夕食
19時半 坐禅止観(天台宗式の坐禅)
21時 入浴

玉照院の部屋(写真協力 玉照院)
二日目
5時半 お朝事出発
7時 坐禅止観
8時 朝食
9時半 住職さんの法話
11時 出発

お朝事って何?

お朝事とは、善光寺の本堂で毎朝夜明けとともに行われる勤行のことです。善光寺で宿坊に泊まると案内していただけますので、前日はなるべく早く寝て、翌朝に備えるようにしましょう。

善光寺ならではの特徴が二つ。
ひとつは、「お数珠頂戴」といって、法要のために本堂に向かう偉い僧侶の方が、並んで待っている参拝者の頭を数珠で撫でてくださること。もうひとつは、善光寺を護持する二つの宗派、天台宗と浄土宗の勤行が、順に行われることです。

通常、お寺はひとつの宗派に属しているため、勤行も、その宗派のやり方にしたがって行われます。しかし善光寺は、そもそも、その宗派というものが成立する以前から存在した古い寺なので、特定の宗派には属していません。しかし、天台宗、浄土宗の二つの宗派によって護持されているため、小院である宿坊にも、天台宗と浄土宗の二種類があります。
善光寺、お数珠頂戴の様子(以下は吉田が撮影した写真です)

●善光寺独特のお朝事についてはこちらもごらんください

坐禅止観とは
天台宗式の坐禅のこと

坐禅とは、正式には禅宗の寺で行われる修行法のことで、天台宗では、「坐禅止観」と呼びます。止観とは、「正しい心で物事を観る」という意味。ポーズなどは、普通の禅宗の坐禅とほぼ同じです。時間は約30分。ほかではできないよい経験になるので、宿坊に泊まったら、ぜひチャレンジしてみましょう。

(ただし、これは宗派によって違うものなので、どこの宿坊でもできるとは限りません。希望される方は、事前に確認しましょう)

●次のページは、七年に一度の善光寺のご開帳についてです。
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