寺・神社/中国・四国・九州の寺・神社

1月中旬から咲き始め。太宰府天満宮の飛梅(3ページ目)

天満宮や天神様は梅の名所として有名です。その元締めに当たる太宰府天満宮には、菅原道真を追って京都から九州まで飛んできたという飛梅があり、主がなくとも春を忘れないために、そろそろ咲き始めます。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド


参道の名物は梅ヶ枝餅

梅ヶ枝餅は、焼きたてをその場で味わいたい
このごろでは、神社や寺の参道はすたれる傾向にありますが、太宰府天満宮のようにお参りの人が多いところでは、まだまだ活況です。こちらの名物はいろいろありますが、もっとも親しまれているのは梅ヶ枝餅です。これは、餡子をお餅でくるんで焼いたもので、梅の味がするわけではありません。

ではなぜ梅ヶ枝餅か。それはやはり菅原道真に由来します。形の上では左遷でも実は島流しのようなもので、太宰府での道真さんは、かなり困窮した暮らしをしておられました。それを見かねた近所の老尼が、道真さんが大好きな梅の枝を添えて餅を差し上げました。

以来、この餅は太宰府天満宮の名物となり、今では、本当に数え切れないほどのお店があります。店によって、餡子の味や餅の柔らかさが違うようなので、いろいろ食べ比べてみてください。

うその餅も食べてみたい

銘菓「うその餅」で有名な御菓子処梅園
うその餅と言っても、嘘ではなく、ホンモノのお餅です。うそとは、鳥の鷽のことで、やはり天神様に縁の深い鳥です。

日本各地にある天満宮のいくつかでは、「うそかえの神事」というものが行われます。この鷽鳥をかたどった置物を、一年ごとに新しいものに取り替える儀式です。天神様は嘘をつかない誠実な人ですが、わたしたちは、知らないうちに嘘をついています。これを天神様の「まこと」と取り替えることによって正しい幸福を得ましょうというのがその神事の目的で、「かえましょう、かえましょう」と言いながら、人々の手から手へと取り替えて行きます。ということで、鷽はやっぱり、「嘘」と引っ掛けられていたんですね。

参道にある「御菓子処 梅園」という和菓子の老舗で売られている「うその餅」には、箱の中に、小さなかわいい鷽の置物がオマケに入っています。きれいな緑色の紫蘇の味のお餅で、苦めの煎茶や抹茶に添えて食べると美味しいです。

うその置物がオマケについた「うその餅」は、上品な紫蘇味

※うそがえの神事は、各神社によって日にちが違います。
●太宰府天満宮では、「鬼すべの神事」のあと、1月7日に行われます。
●東京の亀戸天神では、1月24日、25日
●東京の湯島天神では、1月25日

天神さんのご縁日は毎月25日なので、これから行われるところも多いです。
お近くに天満宮がある方は、一度調べてみてください。

合格ちくわ

その場で食べると激ウマ。たったの200円のご当地グルメ
ちくわは穴があいていて見通しがよいことから考え出された、太宰府の人気者。その場で焼きたてを食べるのが一番ですが、家にいる受験生に食べさせたい場合は、レンジで軽くチンするとよいようです。しこしこと歯ごたえがあって、受験生でなくとも、たいへん美味しくいただけます。

次のページは日本で四番目の国立博物館、九州国立博物館とお食事どころのご案内です。
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