「時の鐘」は川越のシンボル
時の鐘は、川越タウンのシンボルです |
江戸時代は、もちろん、庶民は時計など持っていなかったので、幕府は江戸市中に鐘を鳴らして時を告げていました。これをわが町でもやろうじゃないかということで、川越藩主の酒井忠勝が、時の鐘を建てたのだそうです。現在のものは、明治に再建されたものですが、それでも、威風堂々の名建築ですね。
この酒井さんは律儀な性格だったらしく、江戸城に登城する時間がいつも正確だったことから、彼自身が時計変わりにされていた、という説もあるそうです。わたしはどちらかと言うと酒井さん系ですが、友人、知人には、どういうわけか、遅刻魔が多い。自分が時間に厳密な人は、ルーズなやつにムカついてしかたないので、とにかく町の真ん中に鐘を置いて、遅刻するんじゃないぞと警告を発していたんでしょうな。わかる、わかる。
あれ、塔の奥にも何かある!
塔の下をくぐった奥に神社があります |
この神社がなぜ不思議か。まずそのネーミングです。「薬師神社」というのですが、薬師如来は仏様ですから、それに、「神社」とつくのは、ちょっとヘン。もともとここは寺だったのですが、明治初頭の神仏分離令などのごたごたの際に、薬師神社になっちゃったみたいですね。ま、神仏混交が基本だった日本人は、もともと神と仏、寺と神社の違いには、さほど神経質ではなかったので、こんなこともアリかと…。
眼病に著しい効果あり
眼病に著しい効果があるので、絵馬もこんな感じ |
向かって右奥には、稲荷社もあるのですが、そちらは「出世、開運、合格に著しいご利益がある」ということ。つまり、人間のほとんどのお願いごとに、著しく効くってことです。わかりにくい場所にある小さな神社だけど、お見逃しなく!
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■時の鐘
・所在地:・川越市幸町15-2
・交通・アクセス:西武線本川越駅より徒歩15分
・地図:Yahoo!地図情報
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