いちおしの大浴場は泉響の湯
実は、私は以前から泉響の湯が好きなのです。今回泊まったのも、泉響の湯と久安の湯を、存分に比較する為でした。そして、その結果として、やはり私の好みは、泉響の湯だと結論付けました。
泉響の湯が好きな理由は、だた湯船があるだけだからです。もっと言えば、周囲の三方は高い壁に囲まれ、窓もありません。このお湯に集中出来る、集中する以外に無い、ストイックな環境が好きなのです。
「だた湯船があるだけ」これこそ、温泉好きが望むものです。しかも、足元湧出温泉ですから、湯船自体が源泉です。つまり、「だた源泉があるだけ」でもあるのです。本当の温泉好きの望みとは、「だた源泉に浸かりたいだけ」です。その望みが、究極のシンプルさで実現するのが、泉響の湯なのです。
泉響の湯は男女別です。私は夜中に目覚めて、泉響の湯に行ったのですが、あまりに素晴らしく、出る理由が見つからなくなってしまいました。三時間後に、かなり早起きの方が来たのを契機に上がりましたが、もし誰も来なければ、徹夜で浸かり続けてしまったに違いありません。