中房温泉で一番の歴史を誇る御座の湯
共同浴場のような簡素な浴室に、フレッシュな源泉が満たされる。温泉好きには何よりも嬉しい取り合わせ。御座の湯を褒めてこそ、本当の温泉好き。 |
湯と風情のバランスが抜群なのが御座の湯。中房温泉で一番の歴史を誇り、温泉好きの評判も良い浴場です。
今回、宿泊した翌朝に浸かったのですが、朝風呂に最適な湯でした。共同浴場のような簡素な浴室に、フレッシュで熱めの源泉が満たされ、共同湯好きには涙が出る程嬉しい取り合わせに違いありません。この、共同湯的な良さの本質は、狭いことにあると思いました。温泉では広いだけでなく、狭いことにも価値があるのです。
さらに、この湯だけ唯一、かすかに石膏臭がしました。こうした珍しい湯の個性も嬉しく、「最高だ!」と叫んでしまいました。温泉好きを喜ばせる要素が多数ある浴場で、温泉好きの評判が良いのも納得。御座の湯を褒めることが出来る人は、余程の温泉好きだと思いました。
別館岩風呂と大浴場
岩風呂という名の露天風呂。写真の通り、手前側の湯船の縁が低くなっている為、湯が手前に溢れており、湯量感が嬉しい。 |
夜の岩風呂。背後の明かりは、足湯になった綿の湯。 |
岩風呂という名の露天風呂は、写真で見ていた通りの風格でした。湯量感もかなりあり、比較的湯量感の少ない浴場の多い本館に泊まっていたので、かなり羨ましく思えました。
大浴場で注目すべきは、浴室と浴槽がほぼ同一サイズであることと、大きくユニークな湯口。 |
しかし、良く見ると浴室の壁と浴槽のサイズが同じです。しかも、男女の洗い場の境界線を兼ねた、大きく長い湯口から大量の源泉が投入されており、岩風呂と同様、かなりの湯量感を感じます。浴槽のサイズと豊富な湯量を認識すれば、確かに大浴場の名に値していると、妙に納得することが出来ました。
なお、ここまで紹介した浴場は、御座の湯を除いて全て混浴です。大浴場以外は脱衣場も共通なので、混浴に慣れていない方には、ハードルが高いかもしれません。しかし、女性専用時間もありますので、安心して下さい。
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