温泉/甲信越の温泉

信玄の隠し湯 「冷たい温泉」とは?(2ページ目)

信玄の隠し湯と呼ばれる温泉は、体温以下の温泉が多く、冷たい源泉と加熱した温泉に交互に入ります。暑い夏こそ冷たい源泉の有難さが良く分かる、お勧めのシーズン。武田信玄の隠し湯で、夏バテも解消です!

藤田 聡

執筆者:藤田 聡

温泉ガイド

湯治効果も抜群!増富ラジウム温泉 古湯金泉湯

古湯金泉湯混浴風呂
湯治目的で源泉の湯がそのまま満たされた古湯金泉湯の浴場は、源泉を追い求める温泉好きにも居心地が良い。奥は加熱浴槽。

古湯金泉湯外観
未舗装の林道を歩いて到達する古湯金泉湯の外観。
増富ラジウム温泉も武田信玄の隠し湯として知られるように、古くから湯治効果の高い温泉として知られています。その名の通り、日本有数のラジウム濃度を誇る温泉ですが、ラジウムだけでは人体ではなかなか感知出来ないもの。ここは、塩分も炭酸も十分に含まれた見事な名湯なのです。

この温泉地で一番有名なのは、不老閣の岩風呂です。源泉温度20度なので夏でもかなり冷たいですが、豊富に含まれた炭酸を感じ満足度が高い、日本を代表する冷たい名湯です。しかし、泊まらないと入れないし、混雑時には順番待ちのようになってしまい、少々敷居が高く感じるのも事実。もっと気軽に増富の名湯を味わえる所がないものかと思っていた所、友人から教えられたのが、この金泉湯です。

この宿は湯治宿で、アクセスもなかなかハード。県道から宿に向かう林道が大変に細く、途中にある駐車場まで行くのも、余程運転に自信がある人だけにしておいた方が無難でしょう。悪路の運転に自信が無い私は、県道沿いの空き地に停めて歩きましたが、駐車場もかなり手前にあるので、大差ありません。

右下に大湯元津金楼を見ながら通り越して、十分弱歩いたかなと思った所で宿に到着です。完全な湯治宿でかなり鄙びていますので、そうした温泉が苦手な方は、最初から行かない方が無難です。増富ラジウム温泉には、他にも旅館が何軒もあり、どこもお湯は良いので直感で選んでも問題はないでしょう。

到着した時は混浴浴場は大賑わい。みなさんお知り合いのようで、戦時中のことを懐かしく語り合っておられました。コップがあるので、源泉を飲んでみると、食塩の中に炭酸を感じるなかなかの味わいで、間違いなく名湯と納得してしまいました。

ここも源泉温度約30度ですので、夏の暑い時期には、あまり加熱浴槽のお世話にならなくても、気持ちが良い温度です。ぬるいだけでなく、長く浸かることで、炭酸や塩分の刺激を肌で感じることも出来ます。大変に気に入ったので長湯していると、人が少しづつ減って来て、最後には貸切状態になってしまいました。

古湯 金泉湯は、残念ながら、その後廃業しました。

■交通アクセス情報
  • 古湯 金泉湯
  • 住所 山梨県北巨摩郡須玉町小尾6722
  • 電話 0551-45-0211
  • 日帰り入浴 10:00~16:00 600円
  • 中央道八王子ICから車で約2時間
  • Yahoo!地図(本文に記述の通り林道入口から徒歩が無難)
→次ページ以降、山梨県の「冷たい名湯」をさらに二箇所紹介します!>>>
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