さくさく、まろまろ、ツ~ン。
わさびチーズは筆者必食のお気に入り
オリジナルのわさびチーズ |
わさびチーズは、サクサク軽いクラッカーの上にクリームチーズと合えたわさび、そしてプチプチしたとびこが乗り、食感の合わせ技を楽しめます。チーズのクリーミーさの中から現れる、わさびのツンとした辛みも刺激的。筆者は毎回必ず注文するお気に入りの一品です。
日替りの貝と加賀野菜の和え物 |
酢味噌和えはぷりぷりした貝と少しぬめりのある加賀野菜の金時草、そしてシャキシャキしたミョウガ、これまた三様の歯応えが小気味よく、さっぱりした一品でした。
「いいの入ってますよ」。
焼酎のセレクトは大将におまかせ
大将の長坂治幸さん。一見無愛想だが、なじむほどに秘めた人間味が出てくる |
「何か面白いの入りました?」と水を向けると、
「いっぱいありますよ」とニヤリ。
「じゃ、芋くさ~いヤツ」
「飲み方は?」
「ロックで氷は少なめ」
「なら、もってこいのがあります」
限定販売の本格芋焼酎「相良仲右衛門」 |
2杯目も芋焼酎を頼むと、今度は鹿児島・三和酒造の「天無双」(てんむそう)を。甕壷仕込み・木樽蒸留、甕壷で寝かせて貯蔵・熟成したもので、香り豊かで柔らかい口当たり。1杯目で伝えたこちらの好みを踏まえつつ、より優しい味わいへ持っていく流れもツボを得ています。
沖縄の郷土料理もうまい |
ギュッと力強いコシにつるつるなめらかなのどごし。
大将自ら仕込む純手打ちうどん
さぁ、シメに絶対に欠かせないのがうどん。大将が毎日店内で打っている自慢の麺は、伊勢うどんのようにぶっとく、讃岐うどんのようにシコシコ。気合いの入ったコシの強さに、頑固で手を抜けない大将の無骨な職人気質が反映されています。後を引く辛さの青唐うどん。うどんは500円~ |
この日は後者を注文。具は青唐の佃煮。勢いよくつるつるとすすっていくと、途中から口の中がビリビリしてきます。「か、辛~ッ!」。でも、うどんはのどごしがいいし、青唐も辛味の奥にうまみが。ずるずる鼻水が出てくるのに、ずるずるうどんをすするのが止められません!
筆者の知る限り名古屋屈指と言ってもいい絶品うどんが、この小さな居酒屋で食べられるってのが何とも愉快。料理も酒もうまいので、しっかり食べて飲んでほしい一軒ですが、シメで立ち寄ってさっとうどんをかき込むのもまた粋。うどん処・名古屋でもちょっと異色のうどん居酒屋です。
【この日のオーダーと料金】
自腹の証明の領収書 |
・ わさびチーズ
・ ゴーヤチャンプルー
・ 青唐うどん
・ 生ビール 1杯
・ 焼酎 2杯(「相良仲右衛門」「天無双」)
※ 口取り 500円
… 計4780円
■ うどん家 匠庵
・ 所在地:名古屋市中区錦3-7-5シャインシグマビルB1
・ アクセス:地下鉄東山線・名城線栄駅より徒歩5分、桜通線久屋大通駅より徒歩1分
・ TEL:052・961・0667 (できるだけ予約を)
・ 営業時間:11時半~麺がなくなるまで、17時半~23時半(水・土曜は夜のみ営業)
・ 定休日:日曜・祝日 ※第3土曜は予約のある時のみ営業
・ Yahoo地図情報
■シリーズ「名古屋自腹メシ」バックナンバー
□ 第1回 「JIROMAL」(※閉店)
□ 第2回 お番菜と酒 「おっこん」 (栄)
□ 第4回 焼酎居酒屋 「モモガッパ」 (錦)
□ 第5回 貝と地酒「杉むら」 (栄)
□ 第6回 「どての品川」 (堀田)
□ 第7回 「島正」 (伏見)
□ 第8回 雑炊 「いちい」 (錦)