Let's hit him anyways. He's the one who got us into this mess. とにかくアイツをやっちまおう。あいつのせいで面倒なことになったんだからな。 『ジミー・ニュートロン 僕は天才発明家!』 |
進化するanyway
先週はanywayの多様な使い方をご紹介しましたが、このanywayに「s」がくっついた形anywaysをどこかで見かけたことはないでしょうか?
私も最近、友人からのメールや友だちとの会話などで「エニウェイズ」を日常的に耳にするようになりました。映画の中でも使われているかな?と調べたところ、下記のように様々なセリフで使用されていました。
I don't have a real steady girlfriend, anyways.
とにかく、僕には真剣な付き合いをしているガールフレンドはいないよ。
『Moon Pilot』
Who's idea was it to clean out the attic anyways?
だいたい、屋根裏部屋を掃除しようって言い出したのは誰だ?
『Mr. Belvedere』
That's OK. I was planning on bringing in my own people anyways.
いいよ。どのみち私も友人を連れて行こうと考えていたから。
『NYPD Blue』
上記の例をみると、「エニウェイズ」もanywayと同じ意味をもつ形容詞のようですね。同じ意味なのに、わざわざ「s」をくっつけるのは、何かを強調しているからなのでしょうか?
What's normal anyways? だいたい、何を普通というのでしょう? 『フォレスト・ガンプ』 |
anywaysの定義
Anywaysは一般的な英和辞書や翻訳ソフトでは訳されないスラング英語です。ではこのスラングと通常のanywayはどう違うのか―よくある英語の間違った表現を指摘するCommon Errors in Englishでは、anywaysを用いた2つの例文を紹介しながら以下のように説明しています。
A slightly less rustic quality can be imparted to these sentences by substituting the more formal anyway.
これらの文章は正式な「エニウェイ」を用いたときよりもやや無作法に聞こえる。
また、新語やスラングの定義をユーザーが出し合い、評価し合うUrban Dictionaryでは、以下の定義が最も多くの支持を得ているようです。
Annoying misuse of the word 'anyway." Probably part of the language now, just to annoy curmudgeons like me.
Anywayのいらだたしい誤用。たぶんイマドキの表現なんだろうけど、私みたいなへそ曲がりをいらいらさせるためだけの言葉。
ずいぶん辛らつな言い方ですが、anywaysが一部の人々に悪印象を与える表現であることがわかりました。
英語に限らず、言葉は時代とともに進化するものです。流行のスラングや新しい表現は、自分が良いと思えば使用してみるのも良いでしょう。ですが、気に入りの言葉であっても相手構わず多用するのではなく、時と場合を選んで使い分けるセンスが必要なのかもしれませんね。