ラテン系移民がアメリカで直面する言葉の奮闘記を描いた『スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと』。 |
本作品のタイトル、スパングリッシュ(Spanglish)は『スパニッシュ・イングリッシュ。アメリカで暮らすラテン系の人々が話す、スペイン語と英語の混成語のこと。(引用:ソニー・ピクチャーズ)』。母国メキシコの貧しい生活から、より良い暮らしを求めてアメリカに渡ってきたシングルマザーの奮闘を描いた本作品のテーマそのものを表現するタイトルとなっています。
『スパングリッシュ』は英語を学習する外国人を主人公にした作品。なので、英語学習を始めたばかりの人が耳にする単語やフレーズがたくさん登場します。また、スペイン語を母国語とする人々の発音は日本語を母国語とする私たちの発音と良く似ています。母音をはっきりと発音する独特のイントネーションは日本人学習者にも聞き取りやすいでしょう。
【英語の難易度】
★☆☆☆☆(初級レベル)
娘がとりもつ親の会話
言葉の壁を越え、徐々に打ち解け始めるジョンとフロール。 |
ある日、ジョンとフロールはささいなことで口論をするのですが、英語の話せない母のためにクリスティーナは大健闘。彼女の通訳が吉となり、和解に至ったジョンとフロール。別れ際にジョンは……
John: Listen to your mother. She knows it all.
Flor: Que?
Cristina: Nada.
ジョン:お母さんの言うことをよく聞くんだよ。彼女が正しいから。
フロール:何て?
クリスティーナ:別に。
【セリフの解説】
解説のいらないほど易しい英語フレーズですが、お母さんの意見が尊重されるのはどうやら万国共通のようです。後に続くQue?はスペイン語ですが、ヒスパニック系移民が多いアメリカ(特にカリフォルニア州やニューヨーク州、フロリダ州など)では頻繁に耳にする日常用語。Nadaは英語のnothingに値する易しい単語なので覚えていると非常に便利です。
アメリカで暮らしているとスペイン語に触れる機会は日常的に発生します。簡単なスパニッシュ・フレーズを知っていると広いシーンで小粋な会話ができるかもしれませんよ。
【作品データ】
邦題:スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと(2006年1月14日(土) 銀座シネパトス、新宿ジョイシネマ他にて全国順次公開)
原題:Spanglish(2005)
ジャンル: ロマンス
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
監督:James L. Brooks ジェームズ・L・ブルックス
キャスト:Adam Sandler アダム・サンドラー(ジョン)
Paz Vega パズ・ヴェガ(フロール) / Shelbie Bruce シェルビー・ブルース(クリスティーナ)他
脚本:James L. Brooks ジェームズ・L・ブルックス
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