名所・旧跡/甲信越の名所・旧跡

静かなる北国街道の宿場町、海野宿【長野】(2ページ目)

江戸時代、信州・追分から直江津を結ぶ北国街道の宿場町として賑わった海野宿(うんのじゅく)。時代が平成に変わっても今なお江戸時代の宿場町の面影が残ります。静かな海野宿をふらっと散策してみましょう。

村田 博之

執筆者:村田 博之

名所・旧跡ガイド

"うだつ"の残る街、海野宿

海野宿(5)
海野宿の町並みより。家と家の間で大きく外に突き出している構造物が"うだつ"です。(2002年7月撮影)
さて、海野宿に出かけたら、ぜひ見ておきたいものがあります。それは"うだつ"。漢字では"卯建"と書きます。

よく「うだつがあがらない」と言う言葉が使われますが、その"うだつ"とは町家造りにおいて、隣の家との間に作った壁のようなもの。防火壁の機能も持ち合わせていると言われます。財力に富む家だけが"うだつ"を作ることが出来たので、"うだつ"を作れない=財力がないことをたとえて「うだつがあがらない」と言われるようになったとの説があります。

この"うだつ"を持つ建物が、海野宿にはたくさん残っています。東御市観光協会のWebサイトでは、江戸時代から残る"本うだつ"と明治時代にできた"袖うだつ"の違いを紹介していますので、出かける前に確認しておくと、海野宿を歩く楽しみが増えますね。

静かな雰囲気の温泉も近くにあります

霊泉寺温泉
海野宿からもほど近い霊泉寺温泉。知る人ぞ知る温泉です。
海野宿から少し離れた所には、"信州の鎌倉"と呼ばれ、北向観音や愛染カツラで知られる別所温泉や鹿教湯(かけゆ)温泉など、良質の温泉がありますので、海野宿へ出かける時のコースに組み入れると良いでしょう。

また、静かな雰囲気をさらに味わいたいなら、霊泉寺(れいせんじ)温泉Yahoo! 地図情報)がお薦めです。小さな温泉旅館ばかりが建ち並ぶ温泉街はとても静か。静かな宿場町である海野宿を歩いた後は、霊泉寺温泉で静かに旅の疲れを癒すというのも良いですね。


江戸時代へタイムスリップしたような雰囲気が味わえる静かな宿場町、海野宿をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。お天気が多少悪くても古い町並みを歩くのは楽しく、時には雨さえも素敵な演出になることがあります。静かな雰囲気を味わいに、ふらっと海野宿へ出かけてみて下さい。

海野宿へのアプローチ

    長野新幹線「あさま」
    東京から長野新幹線「あさま」と、しなの鉄道を乗り継げば海野宿へ行けます。
  • 地図:Yahoo! 地図情報
  • 公共交通機関の場合
    <JR>
    長野新幹線「あさま」で上田へ。しなの鉄道で小諸・軽井沢方面の列車に乗り、田中駅下車。田中駅からは徒歩約20分。

    <高速バス>
    東京・池袋駅東口と上田・別所温泉を結ぶ高速バス(千曲バス、西武バスの共同運行)に乗車し、上田駅下車。上田からは、しなの鉄道で田中駅へ。

  • 車の場合
    上信越自動車道 東部湯の丸インターチェンジより、国道18号線方面へ。国道18号線を上田方向に進み、海野宿入口交差点を左折。

【関連サイト】
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