美しい紅葉・黄葉を立山黒部アルペンルートで先取りしてみませんか?
秋の旅で楽しみなものの一つが、実りの秋に代表されるおいしいものと山や街を美しく彩る紅葉・黄葉。紅葉・黄葉は、周囲の気温が下がることで木々が色づくため、北は北海道から紅葉前線が南下を始めていきますし、また標高の高い山から盆地、そして平地へと紅葉前線が下りていきます。ということは、秋の声に誘われて紅葉を見たくなったら北に向かうか、高い山に行くのが手っ取り早いことになりますね。
そんな紅葉の鑑賞を先取りしたいという人にお勧めなのが、今回ご紹介する立山黒部アルペンルート。標高3000メートル級の山々が連なった北アルプス連峰を東西に貫く日本有数の山岳観光ルートでは、いろいろな場所で雄大な立山連峰、後立山連峰の山々が色づくさまを間近で見ることができますよ。
<目次>
- 黒部ダム:迫力のダムと立山のコラボ!
- 黒部平:前を見ても、後を振り返っても美しい山々
- 立山ロープウェイ:360度のパノラマが楽しめます
- 大観峰:後立山連峰と黒部湖を見下ろす絶景
- 室堂平:雄山を望む標高2450メートルの絶景と紅葉
- 室堂平には温泉宿もありますよ!
- 立山黒部アルペンルートへのアクセス
黒部ダム:迫力のダムと立山のコラボ!
立山連峰を構成する山々は、標高3000メートル級の高山のため、夏が終わると平地より速いスピードで季節が進み、街よりも早く紅葉・黄葉が色づく様子を見ることができます。
タイミングに恵まれれば、山の上は雪景色、そして中腹は紅葉・黄葉という2つの季節を同時に感じ取れる風景を目の当たりにすることができます。こんな風景が見られるのも立山黒部アルペンルートならではですね。
山の初冠雪の時期とも密接に絡むので、毎年この風景が見られる訳ではありませんが、紅葉・黄葉だけでも十分素晴らしいので足を運ぶ価値があります。
また観光客の多い時期は黒部ダムでダイナミックな観光放水も行われていますので、そちらも必見ですよ。
黒部平:前を見ても、後を振り返っても美しい山々
黒部ダムの近くにある黒部湖駅から、日本唯一の地下を走る黒部ケーブルカーで登ると標高1828メートルの黒部平に着きます。黒部平(Yahoo! 地図情報)は、大観峰へ向かう立山ロープウェイの中継駅であると同時に立山黒部アルペンルートの中で唯一、立山(雄山)を中心とする立山連峰と鹿島槍ヶ岳を中心とする後立山(うしろたてやま)連峰の両方を眺めることができる場所です。
たくさんの乗り物を乗り継いで移動する立山黒部アルペンルートでは、それぞれの乗り物の定員が異なる(黒部ケーブルカー:130人、立山ロープウェイ:80人 など)ため、混雑期には団体ツアー・個人に関係なく整理券を配布して順番に乗車する方式を取ることがあります。
この時は、各駅での乗り継ぎで最大1時間~2時間程度の待ち時間ができますが、そんな時は黒部平や大観峰であれば外に出ると素晴らしいパノラマが待っていますので、時間の許す限り外を歩いてみて下さい。
黒部平の園地からは、立山連峰を向くと大観峰へ向かう立山ロープウェイが上り下りする姿や雄大な山の風景が目の前に迫ります。
さらに反対側には、眼下に黒部ダムが作り出した日本で一番標高の高い所にあるダム湖、黒部湖のエメラルドグリーンの湖面と後立山連峰の山々が広がり、まさに感動!の一言です。
立山ロープウェイ:360度のパノラマが楽しめます
黒部平から大観峰へ向かう立山ロープウェイは、立山の自然を壊さないように考慮して駅と駅の間に1本も支柱を立てないようにした世界でも類をみないロープウェイ。その立地条件から、移動しながら360度のパノラマが楽しめる展望台になります。わずか7分間の乗車ではありますが、立山連峰、後立山連峰と黒部湖を望むことができ、いつまでも見ていたくなる素晴らしい風景です。
大観峰:後立山連峰と黒部湖を見下ろす絶景
立山ロープウェイで登った標高2316メートルの大観峰(Yahoo! 地図情報)からも黒部湖と後立山連峰の雄大なパノラマが訪れる人を待ち受けています。大観峰から室堂へ向かう立山トンネルトロリーバスも混雑期は整理券を配布して順番に乗車する方式のため、黒部平と同様に待ち時間が発生することがあります。また室堂から黒部平へ向かう場合も立山ロープウェイの順番待ちとなる場合があります。
そんな時は駅の外にある展望台や、階段を少し上がった所にある標高2333メートルの雲上テラスから眼下に広がる雄大なパノラマをゆっくり眺めてみて下さい。
後立山連峰の稜線と黒部湖を見下ろすことができますし、紅葉の中を上り下りする立山ロープウェイの姿も望むことができますよ。
続いては、大観峰から立山トンネルをくぐった先にある室堂での素晴らしい風景をご紹介しましょう。次ページに続きます。