江戸時代の鉱山町の街並みが残る大森地区を歩く

石見銀山・大森地区の街並み(1)

石見銀山・大森地区の古い町並み。江戸時代の街並みがそのまま残っています(2012年11月撮影)

間歩の散策とあわせて、石見銀山の見どころの一つが大森地区の街並みです。銀山の繁栄と共に広がった江戸時代の鉱山町の街並みが800メートルに渡って続きます。

昭和40年代に銀山跡が島根県指定の遺跡となってからは、住民の意志で町並みを維持し、1987年(昭和62年)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。その後も住民の皆さんの協力のもと、現在に至るまで美しい町並みを維持しています。
大森代官所跡の門

瓦葺きの門構えを持つ大森代官所跡(2004年7月撮影)

大森地区の入口にある瓦葺きのしっかりした門。これは江戸幕府が銀山を統治するために置いた大森代官所の跡です。
石見銀山資料館

大森代官所跡に設けられた石見銀山資料館(2012年11月撮影)

大森代官所跡には、世界遺産に登録される前から石見銀山の調査研究資料などを展示している石見銀山資料館があります。

この資料館の建物も要注目で、明治時代に建てられた旧邇摩(にま)群役所の建物を活用しています。
石見銀山・大森地区の街並み(2)

石見銀山・大森地区の古い町並み。赤い石州瓦の屋根の家が続いています(2012年11月撮影)

大森代官所跡から続く街並みは、石見地方独特の赤い石州瓦の屋根の家が多く、武家の屋敷だったり、商家だったりと様々です。

カフェを併設している熊谷家住宅など、ごく一部の家で内部を公開している所もありますので、立ち寄ってみると良いですね。 


 

いにしえから温泉が湧く港町・温泉津(ゆのつ)

温泉津温泉(1)

「石見銀」を世界に送り出した港町の一つ、温泉津。1300年以上の歴史を持つ温泉地でもあります(2004年7月撮影)

石見銀山で産出した「石見銀」は山を越えて日本海に面した港へ運ばれ、日本国内や世界へ向かって「石見銀」が流通していきました。この港へ向かう街道が現在に至るまで当時の雰囲気を多く残していたことも、石見銀山が産業遺跡であることの証明となりました。

石見銀山から温泉津沖泊道と呼ばれる街道を通って運ばれた「石見銀」を送り出した港町の一つが、温泉津(ゆのつ)。ここも世界遺産「石見銀山」を構成する場所の一つに数えられています。
温泉津温泉(2)

温泉津温泉の街並み。メインストリートから少し横道にはずれただけでもこんなに情緒たっぷりです(2004年7月撮影)

その温泉津は、赤い石州瓦や黒い瓦の屋根の建物が並んでおり、発見されてから既に1300年もの歴史を誇る温泉地でもあります。

温泉津温泉Yahoo! 地図情報)には、小さめの旅館が10軒ほど集まって温泉街を形成しています。こぢんまりとした雰囲気がさらに旅情を誘い、石見銀山を散策した後の疲れを癒すのにもぴったりの場所ですね。
温泉津温泉(3)/元湯

温泉津温泉の外湯の一つ、元湯。源泉かけ流しの温泉は薬効も高く、多くの方でにぎわっています(2004年7月撮影)

温泉津温泉には、旅館以外に元湯と薬師湯の2ヶ所の外湯があります。どちらも源泉に一切手を加えないかけ流しの温泉で薬効も高いと言われており、のんびりと浸かって疲れを落とせますね。

山陰地方では初めて世界遺産に登録された石見銀山をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。世界が後世に残すべきと評価された産業遺跡と古い町並みを歩いて、先人たちが遺してくれたものの凄さを実際に見に行ってみて下さい。

 

石見銀山へのアクセス

石見銀山への最寄りとなるJR大田市駅

石見銀山への最寄り駅となるJR山陰線 大田市駅

地図:Yahoo! 地図情報

<飛行機>
出雲縁結び空港より、空港連絡バスで出雲市駅へ。出雲市駅からJR西日本 山陰線に乗車して大田市(おおだし)駅下車。
石見交通バス 大森・大家、川本方面行きに乗車し、世界遺産センターまたは大森代官所跡バス停下車。

または萩・石見空港から空港連絡バスで益田駅へ。益田駅からJR西日本 山陰線に乗車して仁万駅、または大田市駅下車。
石見交通バスで世界遺産センターバス停下車。
大田市駅と世界遺産センターを結ぶ石見交通バス

大田市駅と世界遺産センターを結ぶ石見交通バス

<鉄道>
JR西日本 山陰線 大田市駅下車。山陽新幹線 岡山駅よりも特急「やくも」、東京方面からの寝台特急「サンライズ出雲」で出雲市駅まで行き、浜田、益田方面の列車に乗り換えます。
大田市駅から石見交通バス 大森・大家、川本方面行に乗車し、世界遺産センターまたは大森代官所跡バス停下車。
なお山陽新幹線 広島駅から大田バスセンター行きの高速バス「石見銀山号」(1日2往復)を利用しても、世界遺産センターへ直行することができます(乗車時間2時間40分)。

<高速バス>
東京駅、渋谷から出雲市を結ぶ夜行高速バス「スサノオ号」(一畑バスと中国JRバスの共同運行)で出雲市駅下車。1日1往復。
出雲市駅からは<鉄道>ルートと同じ。

<車>
山陰道 出雲インターチェンジから国道9号線を西へ向かい、仁万より県道31号線へ。世界遺産センターに広い駐車場が用意されています。また石見銀山公園や大森代官所跡近くにも小さめの駐車場があります。

温泉津へのアクセス

地図:Yahoo! 地図情報

<鉄道>
JR西日本 山陰線 温泉津駅下車。大田市生活バス 上町行き、松山行きに乗車し、温泉前バス停下車。

<車>
山陰道 出雲インターチェンジから国道9号線を西へ向かい、温泉津へ。温泉街入口にある観光案内所の横に駐車場があります。

【関連サイト】
「中国(山陽・山陰)の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで中国地方(山陽・山陰)地方の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
「日本の世界遺産」に、「名所・旧跡」ガイドで日本国内の世界遺産を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
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