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今回の行き先は、【秋田】 春の遅い角館で桜並木を楽しもう |
ところがこの時期はちょうど年度末から年度初め。忙しくてゆっくりと花見ができないかも知れない…という方もいらっしゃるかも知れません。
そんな方にお薦めしたいのは4月中旬から下旬頃のお花見。合言葉は「東北に針路を取れ!」です。春の遅い東北では4月中旬から下旬にかけて見頃を迎える桜の名所がたくさんあるのです。
今回はそんな桜の名所の中から、みちのく三大桜の一つに数えられる、角館(かくのだて)の桜をご紹介します。
みちのくの小京都、角館を彩る武家屋敷通りのしだれ桜
秋田県の中部に位置する角館(Yahoo! 地図情報)は、古くから城下町として賑わった街です。1620年に芦名義勝により武家居住区と町人居住区を分ける形で街が作られ、その後角館を治めた佐竹北家の佐竹義隣が芦名氏の街作りを継承。佐竹義隣の子・義明が京都の公家から正室を迎えたことがきっかけとなり、角館と遠く離れた京の都との間で文化交流が強まり、街作りにも都の香りが漂うようになりました。
この時の町並みが現代に至るまで残っていることが「みちのくの小京都」とも呼ばれている所以です。
武家居住区だった部分には、現在でも当時の武家屋敷が残っていて、映画『たそがれ清兵衛』のロケにも使われた武家屋敷もあります。一部の武家屋敷は中を見学することもできます(一部は有料での見学となります)。
そして、この武家屋敷通りの通り沿いには、大きなしだれ桜が並んでいて、春になると通りを歩く人たちの目を引きます。
樹齢200年を越えるものから若い木まで様々あり、このうち162本は天然記念物に指定されています。散策するのも良し、じっと足を止めて眺めるのも良し、時が過ぎるのをつい忘れてしまいそうですね。

ガイドが角館で食べた秋田名物・稲庭うどんとカツ丼のセット
秋田県を代表するおみやげは?というと、お米をこねてこんがりと焼いた「きりたんぽ」、日本三大地鶏の比内地鶏、それに300年以上の歴史を誇る職人技が光る稲庭うどんなどがあります。
武家屋敷通りにはその場で食べられる食事処もありますし、おみやげとして買える店も点在していますので、散策のついでに立ち寄ると良いでしょう。
全長2kmにも及ぶ檜木内川の桜並木
武家屋敷通りを後にして、少し歩くと角館の町の中を流れる檜木内川(ひのきないがわ)の川岸に出ます。この川岸にある全長2kmにも渡る桜並木は、天皇陛下御誕生記念として1934年(昭和9年)に植えられたのが始まり。今では国の名勝に指定されています。
桜並木の下は遊歩道となっているので、空に向かって咲き誇る花々を愛でながら、木の下をゆっくりと歩くこともできます。時折、河原に降りる所もありますので、休憩しつつ河原からずらっと並ぶ桜並木を俯瞰するのも良いでしょう。
では、角館の桜の見ごろはいつごろでしょうか? 次ページにてご紹介します。