白ソーセージ150周年(?!)
ミュンヘンの中心地「マリエン広場」。白ソーセージはここで生まれた?! |
マリエン広場にある「Zum ewigen Licht」というレストラン。時は2月、カーニバル真っ只中。たくさんのお客が来て、いつものように焼きソーセージを注文しました。ところが店主のゼップ・モーザー(Sepp Moser)は、ソーセージの肉を詰めるための羊の腸を、すでに使い切ってしまったことに気づきます。
もう注文は受けてしまったし、さて困った……ということで、彼はとっさに羊ではなく豚の腸に肉を詰めてしまいます。そして、これを普通に焼いたら皮がはちきれてしまうのではないかと恐れ、ソーセージを熱湯の中で温めてお客に出したところ、これが大好評。それ以来、白ソーセージはミュンヘンの人々に親しまれ、次第に世界中に知られる名物となったのでした。
……でもこの伝説の真相のほどは定かではありません。ゼップ・モーザーという肉職人も、「Zum ewigen Licht」というレストランも、当時実在したことは分かっています。でも白ソーセージが本当にこのように誕生したかというと、これは確かではないそう。
ミュンヘンではもっと前からこの種のソーセージが作られていたとか、フランスには14世紀にすでに似たような白いソーセージがあったとか、いろいろな説があります。ただ「ゼップ・モーザーが白ソーセージの生みの親」という説が最も知られていて、「ミュンヘンの白ソーセージ(Münchner Weißwurst)」が伝統的な地元名物として根付いているのは確か。多くのミュンヘン人は、これを誇りに思っています。
さて、次のページでは、ミュンヘン人がこだわる「白ソーセージの正しい食べ方」をご紹介します。“邪道”とされる食べ方もあるので、要チェックですよ!