中世の騎士の居城、城塞、豪華なバロック宮殿、そして廃城……。そんな“歴史の証”の数々を結んだ「古城街道」。ここに立つお城の数は70以上。古城のみならず美しい町も満載で、魅力たっぷりの街道を2回にわたってご紹介します。

ドイツの東西を結び、チェコまで延びる全長1,000Kmの街道

古城街道(Burgenstraße)が誕生したのは1954年。ハイルブロンの呼びかけで、西のマンハイムから東のニュルンベルクの間にある古城や名所が観光ルートとして結ばれました。1994年にはさらにバンベルクやバイロイトを通って東へ延び、チェコのプラハまで通じる約1,000Kmの長い街道に。今ではドイツを代表する観光街道となっています。
古城街道西部
古城街道西部(マンハイム~アンスバッハ)

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ネッカー川沿いに次々と現れる古城

古城街道の起点はフランクフルトから南へICEで40分ほどの、バロック宮殿があるマンハイム(Mannheim)。ここからハイルブロン(Heilbronn)まで、街道はネッカー川に沿って進んでいきます。川の両岸に次々と現れる古城を見つけながら街道を行くのは本当に楽しい! ゆるやかな川、小高い山、そして中世のお城。これらが全て一つになり、素晴らしい景観を成しています。
古城街道
ネッカー川沿いを走る古城街道。電車からはこのような美しい眺めが楽しめる。Sバーンから撮影

古城街道
「あっ、お城だ!」古城を見つけながら街道を行くのはとても楽しい
夏の間(5/1~9/30)はマンハイム―ニュルンベルク間を、ヨーロッパバスが一日一往復しています。このバスを利用して、またはレンタカーを借りてネッカー川沿いを走るのはもちろんオススメですが、川と古城街道に沿って電車も走っているのが旅行者にはうれしいところ。夏以外に旅行する場合や、レンタカーはちょっと難しい……という人も、問題なく古城を見ながらネッカー川沿いを旅することができます。

マンハイムからSバーン(都市近郊電車)で、山の上に立つ古城やドイツ最古の大学で有名なハイデルベルク(Heidelberg)方面へ向かいましょう。途中、ネッカーゲミュント(Neckergemünd)や、ヒルシュホルン(Hirschhorn)などの古城を見ながら、美しい木組みの家が立ち並ぶモースバッハ(Mosbach)へ。Sバーンは市民の足なので、車内には学生や買い物帰りのような人たちがたくさん。そんな地元の人々に混じって、ぜひ窓側に席を取りネッカー川沿いの景色をしっかり楽しみたいところです。

次のページでは、ヒルシュホルンの人気の古城をご紹介! 小さな町ならではのエピソードも……。